手仕事で作った物の良さ。ってなんだろう? と改めて考えてみました。
手で作るという事は、機械で作るよりも作り手と物の距離がとても近いです。
今迄の工程に不備がないか、手で触れて確認しながら作っていく。物の隅々まで目を行き届かせ、手で触ってチェックする。
ひとつの物に対する手間のかけかたが違ってきます。
不思議な力を持つ手
手って不思議な力があると思います。
握手をすると、その人と距離が縮まったような気がします。
お腹が痛い時や頭が痛い時、思わず痛い所を手でおさえて、和らげようとします。
子供はお母さんに撫でられると、ぬくもりを感じて嬉しくて、安心します。
そんな不思議な力を持つ手。物だって、人の手にぬくもりを感じて、大切にされていると分かると、人と同じように嬉しくなって、応えたい!って思うのではないでしょうか。
物を作るのに使う素材達も、元々は植物だったり、動物だったり。
植物だって、適切に水やりをし土を整え太陽の光を浴びさせれば、花は綺麗に咲いてくれて、里山を適切に間伐すれば、木は葉を茂らせて立派に育ちます。そうした手間をかけなければ、花を咲かせることなく朽ちたり、幹が太くなることもなく、やせ細ったりしてしまいます。
動物だって、愛情を注いで丁寧にお世話をすれば、ペットは飼い主を信頼して懐いてくれます。躾けを怠れば素行が悪くなり、構ってあげなければ寂しくて我儘になって、イタズラしたりしてしまいます。
人工素材の元になる石油だって、何百年も地中で眠っていた、有機物からは遠いけれど、自然の恵みのひとつです。
糸や布・・・ 素材も手をかければ応えてくれる
元の姿からかけ離れて、糸や布になった時も、同じではないでしょうか?
隅々まで手のぬくもりを感じて、特性をよく知って活かそうとしてあげれば。
きっと、言葉にできないぬくもりや心地良さ、使い勝手の良さ、使い込むほどに味わい深くなる表情として、私達に応えてくれます。
優しくしてくれる人、気にかけてくれる人、個性を尊重してくれる人に、応えたくなりますよね。
なんでも、機械で作るのは速いし、正確だし、簡単です。
機械を使って大量に生産する事が、悪いわけではありません。
ただ、機械で作ったものと手で作ったものは、明らかに違いがあります。
私達は普段生活するだけで、たくさんの物に囲まれて暮らしています。
その道具すべてが、手仕事のものである必要も、機械で大量生産したものである必要もありません。
この道具はキレイに整った、機械で作った物が良いのか。あの道具は手仕事の、味わい深い物が良いのか。
ひとつひとつ、自分の暮らしには何が良いのか?
丁寧に選んでいけたら、素敵です。
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