自然素材を使ったものは、風合いも質感も良く。
手仕事で丁寧に作ったものは、手に馴染み、使い心地が良いいものです。
上質で、使い込むほどに表情が良くなっていく。耐久性もあり、人生に長く寄り添ってくれる。思い出がたくさん刻み込まれていく。
自然素材を使って手仕事で作り上げたモノは、やはり良質なものだと思います。
しかし。だからといって、工業製品が悪いわけでもありません。
工業製品、大量生産品、という言葉は、ナチュラルな暮らしを大事にしたい人にとってはネガティブなイメージがあると思います。
本当は手仕事の良いものがほしいけど、安い間に合わせのやつで我慢するか・・・、とか、予算が厳しいからしかたなく・・・、でもやっぱり良いものが欲しい・・・。
ですが、よくよく考えてみたら。用途を満たす品質の製品を、大量に安定生産できるって、とってもすごい事です。
そもそも生産する為の工場も、職人さんが手でモノ作りをする時と同じように、知恵を絞り、緻密な計算で作り上げたものです。
たくさんの人に気兼ねなく使ってもらいたい、安価にする事で多くの人を助ける事ができる・・・大量生産品も手仕事の物と同じように、人の想いがこめられたものです。
大量生産品と、手仕事のもの、どちらが上か下か良いか悪いかではなく、自分の暮らしには何が最適なのか？ 私は一度きりのこの人生で、どんな物に囲まれて暮らしたいのか？ 自分がどうしたいのか、選択するだけなのだと思います。
私達ハグみじゅうたん事務局スタッフも、無垢材でできた家に住んでいるわけでもなく、着る洋服使う雑貨のすべてが自然素材なわけでもありません。
自分が選べるもののなかで、良いと思ったものを選んで暮らしています。
私は、肌に触れるものや、長く使う事が決まっているものは、なるべく自然素材のもの、手仕事のものを選びます。あるいは逆に、良いものを買えるようになるまでに一時的につかうものとして、予算の許すなかで一番気に入ったものを選ぶようにしています。
私たちは、ラグはやっぱり天然ウールを使ったものが一番良いと思っています。
ウールは頑強な繊維で耐久性も高いし、目の詰まったハグみじゅうたんは寝心地も良いし、お手入れもしやすいし。
リビングが居心地のよい憩いの場になったり。
赤ちゃんが立ったり歩いたり挑戦していくのを優しく包み込んでくれたり。
毎日の食事を少し楽しくしてくれたり。
お客様を出迎える玄関が、ひとつ上質にランクアップしたり。
朝起きた時の最初のひと踏みから心地よかったり。
物は、たくさんの目に見えないモノを人に与えてくれます。良質なものは、よりたくさんのワクワクをくれます。
どんなものにも役目はあります。
一番大事なのは、どんなものを選ぶにしても、その物を手にすることで何を得たいのか？ しっかり自分の意思で選ぶ事なんだと思います。
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