手織り絨毯の楽しみ方 ～表情の違いを楽しむ「ており」シリーズ

ハグみじゅうたんの「ておりシリーズ」は、自然素材の特性を活かした手紡ぎの糸で織りあげています。
手仕事の素朴な風合いと、見る方向や光の加減によって色味が変化して見える繊細な表情を持っています。
本日は、そんな手織り絨毯「ておりシリーズ」の見え方の違いや楽しみ方をご紹介いたします。

手織り絨毯の楽しみ方～表情の違いを楽しむ「ており」シリーズ目次

素材の持つ生命力・特性を活かしたておりシリーズの手紡ぎ糸
順目と逆目による見え方の違いを楽しむ
光の加減による見え方の違いを楽しむ
手織り絨毯の楽しみ方～表情の違いを楽しむ「ており」シリーズまとめ

素材の持つ生命力・特性を活かしたておりシリーズの手紡ぎ糸

「ており」シリーズの糸は、手紡ぎ。
数千年前から変わらない方法で、人の手で紡いでいく・・・
気の遠くなるようなしごとです。でも、人の手で紡ぐ糸には、機械では出せない独特の表情があります。

手紡ぎの糸は撚りの強いところ、太さの違いがあります

ておりシリーズの職人さんは言います。
「手織り絨毯は手織りの技術だけではなくて、糸も重要なんだよ。手紡ぎの糸でないと手織りの良さが半減してしまうからね。」
ておりシリーズが手紡ぎ糸にこだわるのは、人の手で紡いだ均一ではない糸の太さ、その糸に染料を入れたときの染まり具合が、機械で紡いだ糸とはまったく違った風合いを出してくれるからです。

手仕事ならではの素朴さや色むらはハグみじゅうたんが大切にしている個性の一つです。
自然素材の良さというのは、工業製品にはない「ゆらぎ」と、その素材の特性を活かしたつくりをしていることだと思います。
羊毛も自然が（羊さんが）つくりだす素材ですから、工業製品のように均質な毛質になるわけではなく、太さやカールの具合が違ったりと均質でないことが当然で、それこそが自然素材らしさといえるところです。

自然の偶然性と人の手が美しい色むらをつくり出します

そして、人の手で撚る羊毛の糸は、やはり太さが均質でなかったり、捻れが強いところがあります。染色の際には色が濃く入る部分と染まりにくい部分ができ、素材の特性を活かした美しい色むらのある糸ができあがります。
太さの違いや捻れ具合、色むらなどの偶然性こそが、工業製品とは違う自然素材ならではの味わいをつくり出すのです。

手仕事じゅうたん検品の旅 2016年7月 ①

▲ハグみじゅうたんがどんな風につくられているか、手仕事の良さを活かした製作風景をご紹介している生産地レポートです。

順目と逆目による見え方の違いを楽しむ

複雑で繊細な色を持つ手紡ぎの糸で織るておりシリーズは、光の加減で様々な表情に見えるのが特長です。
先にご紹介したような素材の特性を活かした糸で織り上げているからこその表情です。
そして、ておりシリーズには、パイル（毛足）の方向があります。

ゴルフをされる方は芝生の「順目」と「逆目」をよくご存知かと思います。
芝が寝ている方向によって、グリーンが濃く見えたり、明るく見えたりすることがあります。芝が白っぽく光って見える場合は順目、その逆に芝が濃く見える、暗く見える場合は逆目です。
手織りのラグや絨毯の場合も、パイル（毛足）の方向によって同じように明るく見えたり色が深く見えたりします。毛足が手前から奥に向かって流れている場合は、明るく見えます。逆に、毛先が手前に向いている場合は、色が深く見えます。