森を育てることは自然を大切にすること、林業研修体験

投稿日:2022年7月2日 更新日:2023年7月4日|LOHASな暮らし

先日、グループ会社ボー・デコールの林業研修にCOBLINスタッフも参加してきました。


前回参加したのが11月。
今回は、新緑の鮮やかな色合いや瑞々しさを感じられる、とても気持ちのよい1日でした。
前日は強い雨模様でしたが、山は水はけがよく、足元も問題なかったこともあり自然を大いに満喫してきました。

ボー・デコールでは、グループ全体で自然素材のものを取扱い、皆様に「自然を感じられる豊かな暮らし」を提案しています。
その土台の一つである木材が、どのように育ち、森をどうやって育成しているのかを知ることで、より自分の言葉としてお伝えできるように臨みました。

林業研修の体験内容

場所は、新潟県阿賀町。
新潟の美味しいお酒の名前にもつけられている「麒麟山(きりんざん)」。
その山の麓にある「ボー・デコールの森」での林業研修は9回目になります。

前回の11月には、枝打ち・間伐をメインに行い、人の手入れが入り日光が地面にまで届くようになりました。
それから半年後。
木は日光を浴びすくすくと成長し、枝葉を大きく伸ばしていました。
横にも大きく広がったため、また地面まで日光が届かない場所もできました。
今回は、ノコギリを使って倒木を行い、また日光が行き渡るようにする作業を行いました。

作業としては2工程になります。
1.5本に1本の割合で倒木
2.枝打ちと熊よけのロープ結び

1.5本に1本の割合で倒木

大きく育った木を倒すには危険が伴います。
倒れた先に人がいたら大変な惨事になりかねません。倒そうとする木の2倍の距離は離れる必要があります。

また、切り方にもコツがあります。
まず倒したい方向に木の直径の3/1くらいの切れ目をいれ、反対側の切れ目より上を切っていき倒します。


ノコギリは木と垂直に入れることが大切です。切れやすさはもちろんですがノコギリの歯も傷めないためです。

倒れる直前には必ず「倒れます!」と声をかけます。
注意事項を聞いた時は「大袈裟だな…」と心の中では思いましたが、やはり命に関わることについては注意しすぎることはありません。

木の1本1本にも個性があり、とんでもない生え方をしていたり、細くても枯れ木は固くなかなかノコギリが進みません。
どの木を倒すか
倒したらどの木が育ってくれるか
どちらに倒したらいいか
どういう切り方をしたらいいか
想像以上に考え、力も体力も使います。
脱水症状にならないように水分もしっかり補給し、休憩しながら汗びっしょりになって倒木作業をしました。

2.枝打ちと熊よけのロープ結び

午後からは熊よけのロープ結びです。
前回も行いましたが、熊の木皮はがしの範囲が広く警戒を強めるためということです。
熊の立ち上がった背丈ほどの高さまではがれていると、その木は死んでしまうそうです。
被害が小さな木やまだない木を隈なくロープで結んでいきました。


垂れ下がったロープは熊がとても嫌がるそうです。

大きめの木は上下に2本ロープを結びました。

森は熊からも守らなければなりません。

林業の仕事とは

「林業」とは、苗木を植えて育て、育った樹木を伐採して収穫し売る仕事です。
苗木を植えるための土壌を整えたり、他の植物を刈ったり、成長のために枝打ちしたり、生育状況の悪い木や曲がった木などを間引きしながら、収穫を迎える50~60年間、お世話をします。

それだけではありません。
日本は国土面積の約70%が森林という、自然に恵まれた国です。
経済的利用目的だけでなく、資源である森林をどのように活かし、どのように次の世代に受け継いでいくかを考え、守り継ぐ仕事が「林業」なのです。

今回は、林業の第一線で活躍されている職人さんから、仕事の内容やデモンストレーション・体験談も聞かせていただきました。

1本の倒木工程のデモンストレーションはこちらです。


チェーンソーは燃料を抱えながらになりますので、動きに無駄がなくあっという間に倒しました。
ベテランの職人さんだと1日80本くらい倒木出来るそうです。

私たちが手ノコギリで行った工程と同じく、まず倒したい側に切り込みを三角形に入れてカットします。

次に反対側から、切込みより上でチェーンソーを入れていきます。
絶えず周囲の安全を確認しながら倒すスピードも調節します。

倒した後は枝払いをして、短くカットします。住宅用の建材用や家具用には細すぎて使えませんが、薪ストーブの燃料にしたり利用されます。

林業の職人さんの体験談ですが、一度、チェーンソーで足の小指をざっくり切ってしまったこともあるそうです!
また、冬は腰まである雪をかき分けながら山に入るそうです。
命がけで暑さ寒さも関係なく、森を育てる大変な仕事ということもあり、今は林業に携わる人がとても少ないそうです。
ですが、私たちのように継続的に森に関心を持って発信することがとても嬉しいことだと言っていただきました。
また、森に入って何を感じ何を考えるのか知ることが出来るため感謝しているとも仰ってました。

森を育てるということ

森を育てるということは、地形だけでなく日当たりやどれくらいをいつ植えるか、どのタイミングで間伐・倒木を行うか、計画性も必要ですし未来の姿を予測していなければなりません。
林業というのはとても大変ですが、日本のために大事な必要な仕事であるということを思い知りました。
直接ではありませんが、こうして関わっていくことで、自然に感謝し、その自然を守ってくれている方々に感謝することと、自然素材のものを大事に長く使っていくことをお伝えしていこうと思います。

色んな愛情が詰まった、自然素材の商品であるハグみじゅうたんとの楽しく幸せな暮らしを、これからも心を込めてお伝えしていきます。

 

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