年末と言えば、1年の振り返りをする時期。
今年もハグみじゅうたん事務局へは、ありがたいことに沢山のお問い合わせやご注文をいただきました。
今回は私も原点に返り、天然素材、なおかつ手仕事のモノを取り扱うことについて考えていきます。
そこで取り上げるのが「林業研修」。
事務局スタッフはグループ会社のスタッフと一緒に、素材こそ違うものの、天然素材の「杉」を育てる林業研修に参加させていただいています。
ハグみじゅうたんを紹介する身として、素材から製品になるまで育てていく大変さを知ることも私たちの責務の1つです。
そこで感じた素材を育てていくことの大変さや作業を振り返って気づいたことをお伝えしていきます。
目次
午前の作業「枝打ち」
毎年行っている林業研修。私は昨年も参加しましたが、1年経った森の様子はどうなっているかなと少しワクワクしながら現地へ向かいました。
私たちが研修で使用している森は、普段、林業組合さんが管理してくださっている森のほんの一部をお借りしているものです。
作業の際には、森林組合のガイドの方がついてくださり、木に切り方や間伐していく木について丁寧に案内してくださいます。
枝の選定には、このノコギリを使用します。
午前中は主に枝打ちを行います。
杉の木の中で、地面から2メートル以下にある下枝や枯れてしまった枝を付け根付近から切っていきます。
枝の剪定していくことで、1本1本の木に太陽光が当たり、木の成長を促します。
こうして丈夫な杉の木を育てるために、細かい枝や周囲の木を切り、環境を整えて行きます。
午後の作業「広葉樹の間伐」と「クマよけ」
午後は、曲がって伸びてしまった杉や杉以外の広葉樹の間伐を行います。
広葉樹自体に、問題はないのですが、杉の木に栄養を行き渡らせるために間伐をしていきます。
広葉樹は針葉樹に比べて、硬いため1本切るのも大変。
ペアで交代をしながら少しずつ切り進めて行きます。
丈が長い木を間伐する際は、安全のために周囲に声がけをして倒すことが必要です。
慣れてしまうと忘れてしまいそうになりますが、普段作業される林業組合の方も緊張感を持ちながら作業をされています。
次に、クマよけのためにロープを木に括り付けていきます。
諸説ありますが、クマは木の幹をひっかいて、あま皮をなめるそう。
これは習性のため、クマ自身は悪くないのですが、こうすることで木の皮が剥がれてしまい、製品として使えなくなってしまいます。
このロープが邪魔になることで、クマが木に触れるのを嫌がるのではないかと言われています。
大切な木を守る為に、こうして試行錯誤を繰り返しながら作業をしてくださっているのですね。
それでは、私たちもガイドの方に教えていただきながら、実践。
始めて教えていただく作業、私たちも試行錯誤しながら作業を進めていきます。
そして一日の作業を終えた森の様子がこちら。
木と木に間が生まれて、スッキリとしました。
林業研修を通して
こうして、何本も生えている細かな枝を選定したり、クマから守る為にクマよけをつけたりしていくと本当に木を育てていくような感覚になります。
大きな木を間伐し終わった後は、少し寂しいような気さえしてきました。
家具をはじめ、何気なく使っている製品が、こうした過程を踏んでいるとまでは想像することはないです。だからこそ実際に自然に囲まれ、こういった体験をさせていただくことは本当に貴重なことだなと思います。
私たちが紹介しているハグみじゅうたんも同じく天然素材のウール(羊毛)を使用し生産されています。林業研修で間伐したまっすぐな木、曲がった木があるようにウールもツヤ感や太さが異なります。
自然素材を相手にしていると全てが思うようにいかないこともあります。
そうした中でも、生産者の方が丁寧に手入れしてくださっていることをスタッフである私たちが知ることが大切だなと感じます。
これからも林業研修で得た気づきを基に、天然素材の魅力を皆様にお伝えしていこうと思います。
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