いよいよ夏本番ですね。
夏というと、私は夏野菜をイメージします。
私の自宅では家族が野菜を育てているのですが、ミニトマトは大きく育ち、もはやミニサイズではなくなってしまっていたり、きゅうりは曲がっていたりと、どれも個性的な姿になっています。
そんな野菜たちを見てふと思ったこと。
「ハグみじゅうたんと似ているな。」
私たちがご紹介しているハグみじゅうたんも手仕事で織られているため、無農薬で育てている野菜と同じように一枚一枚個性があります。
今回はハグみじゅうたんの個性についてご紹介していきます。
目次
ハグみじゅうたんには個性があります
ハグみじゅうたんは肌が敏感な小さなお子様やアレルギー持ちの方でも安心して使えるように、アレルギー症状の発生元(アレルゲン)となる揮発性有機化合物を使用しないなど、自然素材そのままの風合いを大切にしています。
揮発性有機化合物とは?詳しくはこちらから↓↓
見えないからこそ気にしたい【ホルムアルデヒド】
野菜も無農薬だと、形が曲がったりと1つ1つに個性が生まれますよね。
これも自然のまま育てたならではの特性です。
では、ハグみじゅうたんの個性とは一体どんなものがあるのでしょうか?
遊び毛
ハグみじゅうたんに表れる個性。まず1つ目は「遊び毛」です。
遊び毛とは、じゅうたんから出てくる細かい繊維のことを指します。
個体差はあるものの、使い始めて半年~1年間は、1度掃除機をかけるだけでタンクいっぱいになるくらいの量が出てくると私たちはお伝えしています。
使ったばかりのじゅうたんからフワフワと細かい繊維がたくさん出ると不安になりますよね。ですがこの遊び毛は手仕事ならではの特性なのです。
遊び毛が発生するメカニズムとは何でしょうか?お手入れ方法も含めて紹介していきます。
①長い繊維と短い繊維をねじり合わせて1本の糸を作るため、摩擦によって短い繊維が出てくる
ハグみじゅうたんのフカフカした肌触りのもとになっている毛。これらは1本ずつ手仕事でねじって作られています。そのため摩擦があると短い繊維が徐々に抜けていくのです。
糸を作るにあたっては、工場で途切れないように生産し続けることも可能です。そうすることで遊び毛のほとんど出ない糸ができますし、簡単にたくさんの糸が生産できます。
しかし、この途切れないように続く糸、いわゆる合成繊維は、冒頭で紹介した化学物質を使用しているからこそ作り得るもので、私たちが大切にしている「健康」「環境」のコンセプトとは少し異なったものになるのです。手間はかかりますが、手仕事であるからこそ、温かみのある風合いに繋がるのです。
②長さをそろえるために、刈った毛が使っていくうちに表面に出てくる
この職人さんは何をされているのでしょうか?
これは毛足の長さを整えるために、バリカンのようなもので毛を刈りそろえています。この過程で刈られた毛は、とても細かいのでじゅうたんの中に入り込みます。
それが歩いたり、座ったりして摩擦起こると表面に出てくるのです。
遊び毛のお手入れ
遊び毛は、使っていると自然と出てくるもので、完全に収まるものではありません。
その点では少しご不便お掛けすることもあるかと思います。
お手入れする際に吸引力を強にしてお掃除すると、丈夫な毛までも一緒に抜けてしまう可能性がありますので、弱~中の強さでじゅうたんを撫でるようにお掃除していただくのがおすすめです。
ペースについては、2、3日に一度くらいがおすすめです。
遊び毛が抜けるのは、不便なことばかりではないのです。
じゅうたんの表面の汚れた毛が取れているということでもあります。
そして遊び毛が抜けるということは余分な毛が抜けて、丈夫な繊維だけがしっかりと残るということでもあります。
じゅうたんの毛がなくなってしまうのではないかとご心配の声をいただくこともありますが、余分な毛が減ってさっぱりしていく証拠でもありますので、様子を見ながらお手入れをしていただけたら幸いです。
ツイストウール
ツイストウールとはその名の通りねじれた羊毛のことを指します。
先ほどハグみじゅうたんの毛は繊維をねじり合わせて作ると紹介しましたが、ツイストウールの場合、このねじれが他の糸と比べて強くなっているのです。
このツイストウール、始めのころはあまり気にならなかったけれども、使っている中で段々と気になってきたというお声を聞くことがあります。
それは使っていくうちに、このねじれが段々弱くなっていくためです。
ねじれていたツイストをもとに戻すと以下のようになります。
ねじれが弱まった分、毛が長くなるのです。
造りに問題があるのではないのですが、長い糸がじゅうたんから飛び出していると気になる方もいらっしゃると思います。
そういった時は、写真のようにねじれを弱めてあげてから周りの糸の長さと揃えるように切ってあげると良いです。
ツイストウールはじゅうたんの表情を豊かにしてくれるものだと私は考えています。
ツイストウールは他の糸よりも強くねじってあるため、繊維の密度が高く、周りの糸の色と比べると少し濃く見えることもあります(上記画像だと白いツイストウールが出ていますね)
全て均一な太さ、色の糸で作られたじゅうたんも綺麗ですが、太さが少し違う糸があることでじゅうたんのアクセントにもなります。
ウールのにおい
ウールならではの特性として、においもあげられます。
始めてウールじゅうたんを使われる方の中には、このにおいは何だろうと気になられる方もいらっしゃるかと思います。言葉で表現するのは少し難しいのですが、お使い始めの頃や湿気が多い梅雨時期になると、羊毛ならではのにおいが感じられます。(※感じ方には個人差があります。)
このウールのにおいの発生する理由として、ウールに含まれる脂分と湿気の量が関係しています。
以下のブログでウールのにおいのメカニズムと対処法について分かりやすく説明されています。
ハグみじゅうたんの臭いの正体は一体何!?
お使いはじめの頃は少し苦手だと感じられる方もいらっしゃるかと思います。そんな時は、晴れ間に日陰干しをして湿気を飛ばしてあげることが効果的です。
お手入れしていただきながら、ウールが頑張って湿度を調節してくれているのだなと感じていただけたら幸いです。
なぜじゅうたんの個性を大切にするのか
ハグみじゅうたんには、上記で紹介したほかにも、糸の色むらや±5%内でのサイズ違いなどの違いがあります。
私たちがハグみじゅうたんの個性を大切にする理由として
①天然素材をそのままに近い状態で使うことで、多くの方に安心して使っていただきたい
②少し個性的でも、使っていただけるものは無駄なく大切に使っていただきたい
この思いがあるからです。
お肌が敏感な方、接着剤などに含まれる化学物質に敏感という方でも安心して使っていただけるように
糸もウールを撚り合わせて作り、使用する接着剤や染料の使用を極力抑えています。
その分、始めは良くも悪くも天然素材のウールの特性に驚かれる方もいらっしゃいます。
冒頭でお話した野菜でも、形が不格好なものもありますが、
その背景には、生産者の方の化学肥料はなるべく使わない安心・安全な野菜を食べていただきたいという思いと無駄にせずに大切に食べて欲しいという思いがあるはずです。
ハグみじゅうたんも同じく、安心・安全で皆様に気持ちよく過ごして欲しいという思いも元に、少し個性的な形をしたツイストウールを使用したり、ウールの特性をそのまま活かして生産しています。
皆さまにもそんなハグみじゅうたんの個性を見かけたら、手仕事の証なのだな、ウールが頑張って呼吸してくれていると感じていただけたら嬉しいです。
もちろん、お使いの中で気になることやご不安なところがありましたら、お気兼ねなくお問い合わせいただきたいと思っております。
ご不安が少しでも軽くなるよう、お力になれたら幸いです。
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