ウールラグってどう違う?素材の魅力やメリット・デメリットを解説

投稿日:2022年12月2日 更新日:2023年9月28日|絨毯・ラグ・玄関マットの基礎知識

ラグはカーペットよりも小型のサイズで、リビングのアクセントラグやパブリックスペースなど色々な場所に敷いたり、さまざまな使い方ができ、快適な生活空間を実現できるインテリアアイテムです。

今は色々な素材のラグが販売されていますが、その中でもウールラグにはどのような特徴があるのでしょうか。できれば天然素材の良質なラグを選びたいものですが、「ウールはどのような魅力あるのかわからない?」と迷うこともあるのではないでしょうか。

今回はウールラグの基本知識やメリット、注意点、さらにお手入れ方法まで幅広くお伝えしていきます。

ウールとは?

人間とウールには、長い歴史があります。紀元前8000年頃からすでに羊の毛を多様な形で利用してきたと言われており、暮らしに欠かせない繊維であったことがわかります。

ただし、日本で本格的に飼育されたのは明治に入ってからで、主に関東以北で羊毛を目的とした畜産が行われていました。それ以後はウール素材の良さが知られるようになり、日本人の生活にも広く浸透していきます。

ここでまずは、素材としてのウールについて、基本的な知識を確認していきましょう。

ウールはどのような素材(繊維)なのか

ウールラグに使われる羊の群れ
ウールとは、羊の毛を原料とする繊維です。「毛織物」という場合には、ウールであると考えてよいでしょう。

羊にもさまざまな種類・品種がありますが、ウールの定義は広く、特定の品種には限定されずに羊の毛の素材すべてが「ウール」と呼ばれています。

ウール製品を作る場合には、羊の毛を刈った後、紡績の工程を経て糸の形にします。さらに細い糸をより合わせる撚糸(ねんし)、染色という工程を経て、手織りまたは機械を使って織物となります。

羊の毛を洗ってからすき、紡ぐことで初めて製品の原料となる毛糸となるわけです。

ウール製品は、羊の身体を守る天然素材の被毛が基となっているため、有機化合物などを使用した化学繊維とは異なる優れた性質がたくさんあります。

羊は一般的に寒さに強く、極寒の土地でも育成されている動物です。寒さの中で体温を一定以上に保つことができるのは、クリンプと呼ばれるクルクルとした縮れ毛による効果です。この特性によって、ウール製品独特のふんわりとした風合いを楽しむことができます。

ウール素材をアップにした画像

ハグみじゅうたんに含まれる素材の1つのウール

ウールラグのほかにどのようなことに活用されているか

ウールのセーターと毛糸
現在では多種多様な用途に使われているウールですが、ラグのほかにどのような活用がされているのでしょうか。

ウール製品と聞いてすぐに思い浮かぶのが、服飾品ではないでしょうか。ファッション関連ではアルパカやアンゴラ、カシミヤなど、他の動物の毛もウールと呼ぶことがありますが、これらは希少性の高い高級素材であるため、主にニットやマフラー、スカーフ、手袋、靴下などに使われることが多くなっています。
アルパカの画像
一方、ラグのウールは羊毛が主流で、敷物に求められる丈夫さや扱いやすさに優れています。

羊毛のウールの用途は多岐にわたります。敷物系以外ではセーター・ニットのほか、スーツをはじめとする衣類全般、布団、毛布やカバーといった寝具類など、生活のすみずみまでウール製品が行きわたっています。

中学校・高校などで長期にわたって着用されることを前提にした、学生服のジャケット・スカート・スラックスにはウールが多く使われています。こうした点からも、ウールが長い使用に耐える優れた繊維であることがうかがえます。多くの学生服はウールとポリエステルの混合が多いようです。ウールの肌ざわり、耐久性にポリエステルの速乾性と価格面での良いとこどりですね。気が付かなかっただけでウール素材は私たちの身近で慣れ親しんだ天然繊維なのです。
ウールが使われている学生服
また、インテリアではウールのカーテンも人気があります。天然素材の持つ調湿効果などの室内環境への好ましい効果が期待できるとともに、同じウール素材の敷物とのコーディネートを楽しむことも可能です。

ウールラグのメリット 快適な暮らしに繋がる魅力

ウールラグの持つ魅力や特徴、メリットをご紹介していきます。

耐久性

スレやこすりといった耐摩耗性はナイロンに劣りますが、ウールには高い復元力があります。そのためソファやテーブルなどの家具の跡がついても、スチームでふっくらと戻すことが可能です。

先の制服の例でもお伝えしたように、ウールは長年の使用に耐える素材です。

適切なお手入れをすることで、年間を通じて敷いていても化学繊維に見られる経年劣化も少なく、いつまでもウール特有の魅力を保てます。

年間を通して使えるウールラグについては、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ご覧ください。
▶通年使えるウールラグ。新生活の始まりに揃えてみませんか?

調湿作用(通年使える)

絨毯と子どもたち

夏でもさらっと快適に使えるウールラグ


上質なウールに水滴をこぼしても、水滴はコロコロと表面を転がり、すぐに払ったり拭いたりすれば、染みが広がることを防げます。それでいて、湿度を吸収するという不思議な性質を持つ素材です。

ウール素材のコートやスーツであれば、水滴が散っても中に浸透しづらく、いきなりびしょびしょになるということはありません。

一方で湿気や汗をよく吸い取るため、寝具類にも使われています。ウールの吸湿力は綿の約2倍、ポリエステルのなんと約40倍です。秘密は羊の毛の特徴である、三層のキューティクル。人間の髪の毛も水分によってキューティクルが開いたり閉じたりしますが、ウールの調湿機能はさらに強力です。調湿効果の高いウールは寒い季節だけではなく湿度が高い季節などオールシーズン使用できる優れモノです。

ウールの機能性については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ウールのラグは、断熱効果抜群なんです
▶じゅうたんの素材にウール(羊毛)が選ばれる理由

保温性

ウールはふんわりとした肌触りがぬくもりを伝えますが、それだけではありません。繊維の間に空気をため込むため保温効果に優れ、冬も暖かさを守ります。

先にもお伝えしたように、ウールはクリンプと呼ばれる特有の縮れた構造を持っています。このクリンプこそが夏は涼しく、冬は暖かいという快適さの秘密です。

クリンプは熱が伝わるのを遮断するため、外気温に左右されにくいという性質を持っています。その熱伝導率の低さは、化学繊維の1/5、綿の1/2とされています。

ウールの保温性は、特に寒い地域に住んでいる方にとっては、冷たい床から感じる不快感を軽減し、お部屋全体を温かく保つのに役立ちます。

ウールの保温・断熱機能については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ウール絨毯に興味のある方必見!ウールのメリット・デメリットとは
▶暑さ寒さに適応する。暑い国で選ばれてきたウールの力

汚れに強い

ウールラグの上にコーヒーをこぼしても染み込まない様子

ウールラグの上にコーヒーをこぼしても染み込まない様子


ウールは素敵だけれど、汚れるのが心配で購入に悩んでいるという人もいるかもしれません。しかし、実はウールのラグは、想像以上に汚れに強い性質を持ちます。

三層のキューティクルの膜によって多少の汚れをはじくうえ、水分含有率が高いため静電気の発生が少なく、ホコリを抱えこまずに手放しやすいというのがその理由です。

このため水溶性・乾燥性のいずれの汚れも付きにくく、簡単なお手入れでいつまでもきれいな状態を維持できます。

ウール素材の特徴については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ラグ、カーペットの素材 種類ごとの特徴を徹底比較!

防炎性能

他の繊維と比べて燃えにくいのも、ウールの大きな特徴です。水分や窒素を多く含んでおり、発火温度が高いため、例えば繊維の端に火がついても延焼せずに自然に消えます。有害ガスの発生もなく安全性が高いため、旅客機の室内にも多く使われていることからも、その機能性がうかがえます。江戸火消しの羽織に使われていた羊毛ですが、現在の消防士の制服にもウールが採用されているといいます。

【燃焼実験】綿・ウール・ポリエステルのラグの燃え方を比較

【燃焼実験】綿・ウール・ポリエステルのラグの燃え方を比較


ウールラグが必ず「燃えない」ということではありませんが、万が一小さな火種が落ちた場合でも、化学繊維のように燃え広がらない可能性が高いと見られます。

ハグみじゅうたんは全シリーズ防炎マーク対応品です。

ウールの防炎機能については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ラグの燃焼実験動画 ~ウール・綿・化学繊維の比較~

復元性

シワや型崩れが起きにくいというのも、ウールが持つ嬉しい性質です。

制服に多く採用されていることからもわかるように、ハンガーに吊るしておくだけでも自重によってある程度元に戻ります。気になるところには、霧吹きしておくと、さらにシワが伸びやすくなります。

ウールのニットが弾力性に富んでいるのは、伸び縮みする特殊な繊維構造をしているから。クリンプがらせん状の構造体から構成されており、バネのような形状になっているため、糸自体が伸縮します。

ラグの場合は人の体重や家具の重さがかかりやすいアイテムであるため、復元性があることがとても重要です。重いテーブルなど家具を長期間ウール素材のラグの上においてもパイルの蘇生力、復元性が高くしばらくすると起毛してきます。ナイロン、アクリルなどの化学繊維は一度繊維が折れるとなかなか元の状態に戻らずテーブルやソアの跡が残りやすい理由が復元力の違いです。

防音・吸音効果

ホテルの部屋のカーペット空気を多く含むウールは、足音や生活音を抑制してくれます。

この防音、吸音効果は一般的なラグ素材の中では断トツであり、生活音が気になる部屋や集合住宅には特にお勧めです。

ホテルや会議場などでウール素材は多く使われているのは、質感の良さだけではなくこうした効果が認められているからでしょう。特に高音域の「余計な音」を吸収する効果があるため、椅子を引く音や思いがけずモノがこすれて生じる雑音を軽減してくれます。

ウールの音に関する効果については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶うるさい生活音・騒音を軽減!ウールラグの音吸収実験
▶防音だけじゃない、オーディオの音質も向上するウール絨毯のすすめ

空気清浄効果

ウールはその豊かな毛足によって、空中に舞うホコリを抱き込むため、部屋の中の空気をきれいにする効果が期待できます。ウールラグを敷くことにより、あちこちに浮遊するホコリを食い止めます。

一方でウールには、汚れに強いという性質があります。ダストポケット効果によりホコリを吸着しつつも、静電気が少ないため掃除機などですぐにホコリが取れて、ウール自体が汚れることはありません。

フローリングや畳のままにしておくよりも、ラグを一枚敷くことでダニの死骸や花粉などのハウスダストを絨毯表面に抑えつけ空気に舞わさないことにより空気を清浄に保つ効果があります。

ウールラグと汚れについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ウール(羊毛)ラグの優れた機能 汚れ難さの秘密

防臭効果

室内のにおいの元の多くは、湿度とホコリが原因となっています。湿度調整効果に優れ、汚れが蓄積しにくい構造を持つウールは、菌の増殖を抑え、においが発生しづらい環境を保つ役割を果たします。

敷物を長く使用していると、こもったようなにおいが付きがちですが、調湿効果に優れるウールラグであれば長期間敷きっぱなしでも汚れによるにおいがさほど気になりません。

衝撃吸収力


毛足が長く、しっかりとした繊維のウールは弾力性に富み、暮らしのさまざまな衝撃を吸収してくれます。小さな子どもや高齢者などがいる家庭では、転倒など万一の場合を想定する必要がありますが、ウールラグを敷いておけば、フローリングのみの場合に比べて、ケガを軽減できる可能性が高まります。

また、ウールラグを敷くことで足裏への負担軽減も期待できます。毎日の生活での動作は、意外と足に負担がかかるものです。こうしたちょっとした衝撃も、長年積み重なれば故障の原因となります。立ったり座ったり歩いたりといった動きをウールが優しく受け止め、衝撃を和らげます。

ウールラグのデメリット 使用するうえで気になる点

これまで見てきたように、ウールラグにはさまざまなメリットがあります。一方で人によってはデメリットに感じられる可能性があることも、まったくないわけではありません。

ウールラグ使用の際に、注意しておく必要のある点について解説します。

遊び毛

ウールラグの遊び毛
ウールラグで多く聞かれるのが、遊び毛と呼ばれるワタボコリのようなものが出やすいということです。ウールは天然の羊の毛を素材としているため、どうしても毛足の中の短い毛や、製造工程で繊維をより合わせた際の中途半端な毛が自然と出てきてしまいます。

特に使いはじめは遊び毛の発生が多く見られますが、使い続けているうちに次第に落ち着いていきます。ただし、完全になくなることはなく、多少出続けるのはどうにもできません。

遊び毛は除かれるときに、汚れやホコリも排除されます。天然素材の避けられない特徴であると同時に、ウールラグがいつまでも美しい状態に保てる理由でもあるのです。

ウールラグの遊び毛と対処方法については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ウールラグや絨毯・カーペットの遊び毛について ~汚れにくさの秘密!
▶ウールラグの遊び毛はデメリット・メリット?
▶遊び毛が気になるウールラグ。使いはじめはしっかり掃除機をかけるのがおすすめ!

におい

先にもお伝えしたように、湿度調整に優れ、汚れの付きにくいウールラグ。その上、臭い菌の増殖を抑制する効果があるので汗の匂いやカビなどの臭いはあまり出ません。ただし、人によってはウール本来のにおいが気になることもあります。

ウールラグは動物由来の繊維であるため、羊特有の「におい」があります。普段はさほど気になりませんが、特に梅雨など湿度が高い時期などにはウール本来のにおいを感じる場合もあります。そのかわり化学的な揮発性有機化合物特有の鼻がツーンとしたような臭いはありません。

一方で、ウールのにおいが感じられる際は、お部屋の湿度が高い合図です。窓を開けて換気をしたり、除湿器を使用したり、もしくは絨毯を半分めくって湿気を逃がしてあげるとよいでしょう。

ウールラグのにおいについては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶カーペットの臭い取り 〜天然素材 ウールラグの場合〜
▶梅雨時に蘇るウールラグのニオイの対処法は、除湿です

洗濯ができない


ウール製品全般に言えることですが、化学繊維のように気軽に洗濯ができない点にも注意が必要です。

ウールの表面にはウロコ状の構造体があり、水分を加えた状態で摩擦が起こると「フェルト化」し、固まりとなります。細い繊維同士が絡み合い、ほどけなくなる状態です。

上質の繊細なウールほど水濡れに弱いのには、そうした理由があります。ウールラグに関しても、自宅での水洗いによる洗濯は厳禁。

家では落とせないようなひどい汚れが付いたり、10~15年以上長期間使用しているなど、クリーニングをしたい場合には、信頼性の高い技術力を持った実績のある専門業者への依頼をお勧めします。

ラグケアは、ウール絨毯のクリーニングに特化したサービスを提供しています。ウールラグのクリーニングにお悩みの際には、ぜひご利用ください。

ウール絨毯専門クリーニング(ラグケア)なら150×200㎝のラグサイズで、16,000円〜ほどの料金(2023.1月時点)でクリーニングできます。

▶ウールじゅうたん専門クリーニング:ラグケア

チクチク感


繊維の短い安価なウールを使用した敷物は人によってチクチクした手触りを感じる場合もあります。大量生産のウールのセーターなどでも感じるチクチク感と同じで、これは繊維の長さによるものです。

敷物では丈夫さを前提とし、ある程度の太さの繊維が使われるため、衣類よりもチクチク感が多くなるかもしれません。ただし、繊維の長い上質なウールラグは肌触りも滑らかで使い込むほど柔らかさが増していきます。

ウールラグのチクチク感については、以下の記事で詳しく解説しています。
▶ウールのじゅうたんはチクチクする?その理由とは
▶ウールのラグはチクチクする?実際に使ってみてこうでした!

その他

ラグや絨毯がダニの温床となるのではないか、フローリングよりもダニが発生しやすいのではないかと考える人も少なくないようです。敷物がダニの発生原因となることはないことが明らかとなっており、特に調湿性の高いウールラグであれば、敷いたことによってダニが増殖する心配はありません。

機械織りのウールラグの場合は形状を整えるため、パイルを基盤の布に取り付けるために接着剤や糊(のり)などを塗布しています。この接着剤などが経年劣化により微細な粉状となって出る場合があります。

ラグの下のホコリについては、以下の記事で詳しく解説しています。
▶ウールラグをめくったら粉が落ちていた!この粉の正体は一体何?

ウールラグのお手入れ方法

上質なウールラグは化学繊維の製品と比べると、やや価格的に高くなります。せっかく手にしたお気に入りのウールラグを長く快適に愛用するために、お手入れ方法を紹介していきます。

日常のお手入れ方法

掃除機

絨毯を掃除機掛けしている様子
ウールラグの基本的なお手入れは、掃除機がけが中心となります。上手に掃除機をかければ、日常的な汚れが蓄積することはありません。

掃除機をかける際には力を入れずに、縦・横十字に90度を意識してかけると、効率的に毛足の中のホコリが落とせます。

ローラーブラシは毛足をたたき、よくホコリが落ちそうですが、強すぎると繊維を傷める可能性があるので注意して使い分けましょう。

ウールラグへの掃除機のかけ方については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶我が家の掃除機はウールラグに使えるの?
▶静電気が起きにくいウールラグは、掃除機がけでサッパリ!
▶ウール絨毯への掃除機掛けのポイントとその他お手入れ方法
▶【ウールラグのお手入れ実験】カーペット用水洗い掃除機は使える?

粘着クリーナー

ウールラグにコロコロをかける様子
「コロコロ」という名称でおなじみの粘着クリーナーは、部分的な汚れを取る場合に使うと便利です。ただし粘着クリーナー代わりに粘着力が強いガムテープなどを使用すると、毛足のあるパイルが抜け風合いが損なわれるおそれがあります。

掃除機だけでは取り切れない髪の毛や、ペットの毛などが気になるといったときにだけ使うようにするといいでしょう。

ウールラグとコロコロについては、以下の記事を参考にしてください。
▶ウールラグにコロコロは使って大丈夫ですか?

ブラシ

動物の毛を原料とするウールラグは、ブラッシングも良いお手入れ方法です。適度な頻度でのブラシがけでは、遊び毛を取り除くことでホコリも除去できます。

また、毛足を整えて見た目も美しくなります。定期的にブラッシングすることで、ウールラグをよりキレイに保つことができます。

拭き掃除


水洗いNGのウールラグですが、月に一度程度は水拭きと通気を行うと表面がさっぱりとし、においも気にならなくなります。

拭き掃除の際は必ず水で固く絞った布を使い、さらに乾いた布で乾拭きした後、陰干しで湿気を取り除きます。

水拭きの詳しい方法については、以下の記事でご紹介しています。
▶【ハグみじゅうたんのお手入れ】ウールラグの水拭き方法
▶ウールラグ、絨毯のダニ対策 ~スチームアイロンの使い方

目立つ汚れが付いた際のお手入れ方法

日常的なお手入れで対応できないようなひどい汚れが付いた場合には、汚れの種類に合わせた処置が必要となります。正しいお手入れを行うためには、汚れの種類を見極めることが重要です。

以下の記事では油性マジックの汚れに関する実験レポートをご紹介しています。
▶ウールラグ【ハグみじゅうたんお手入れ実験レポート】油性マジック編

どのような汚れであっても、早ければ早いほど落としやすくなります。一般的な水性の汚れの場合には、中性洗剤を使い、叩くように汚れを落とします。このとき、繊維のダメージとならないように水分を与えすぎないことが大切です。

家庭でよくある汚れの落とし方については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶【ウールラグに嘔吐してしまった場合の対処法】お子様のいるご家庭へ
▶ウールラグについた猫の嘔吐物(吐くもの)の汚れ落とし
▶時間が経ってしまった汚れ ウールラグ、絨毯のお手入れ方法
▶ウールラグにコーヒーが染み込んだら【お手入れ動画】

汚れの原因がわからないとき、対応が不明な場合には素人判断は絶対にNGです。ひどい汚れは、専門技術を持ったプロに任せることが大切です。
▶絨毯の洗濯について!絨毯の素材によって変わる汚れにくさと洗濯頻度
▶ウールラグ・じゅうたんは洗える?安心のクリーニング『Rugcare -ラグケア-』

カビやダニの対策

日本は湿潤な気候帯に属しているため、年間を通じてカビやダニに注意しなければなりません。カビ・ダニを防ぐためには、第一に湿気対策が重要です。

ウールラグには天然の調湿作用があるため、他の素材に比べてダニは発生しにくいのですが、それでも湿度が高すぎる環境で、食べこぼしや皮膚片といったダニやカビの栄養となるものがあれば、完全に防ぐことはできません。

カビ・ダニ対策用に薬剤を使った製品も見かけますが、健康のためにはあまりお勧めしません。それよりも天然の安心素材が持つ機能を上手に活かし、正しいお手入れを実施していく方が安全です。

ポイントとしては、主に以下の四つがあります。
 適度な掃除
 スチームアイロンの活用
 絨毯を半分ずつ捲っての風通し
 室内の喚起・風通し

これらを適宜組み合わせながら適切なお手入れをすることで、カビやダニの発生を防げる可能性が高くなります。

ラグの裏面も掃除機を

ラグの裏面も掃除機を掛けると〇


また、ウールラグは紫外線のダメージを避けるために基本的に陰干しが推奨されています。カビやダニの対策として天日干しをする際には、なるべく短時間に留めるようにしましょう。

カビやダニへの対策は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶気になるダニと臭いを解決!ウールカーペットのダニ対策と消臭方法
▶ウールカーペット、絨毯のカビ対策・予防法

ウールラグの保管

ウールラグは基本的には年間を通じて敷きっぱなしでも快適に利用できますが、模様替えなどで保管する場合の方法と注意点もご紹介しておきましょう。

保管の方法

絨毯を運んでいる様子
まず、保管前にはいつもよりも入念なお手入れをすることが大切です。ポイントはホコリと湿気の除去。

丁寧に掃除機でホコリを取り除いた後、必要に応じて水拭きを行います。その後、短時間の天日干しをして、布団たたきなどで軽くたたき、ホコリをできるだけ残さないようにします。

保管の際にはたたまずに丸めるのがベスト。できれば風通しの良い場所で寝かせて保管するのが型崩れのない方法ですが、立てて保管せざるを得ないという場合には、歪み防止のためできるだけきつく巻くことが重要です。

ウールラグの保管については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ウールのラグ、夏の収納・保管方法は?

保管の際の注意点

ウールラグを収納する場合には、湿気のある場所に保管しないことが重要。短期間の場合にはラグを丸めたそのままの状態でも問題ありませんが、数ヵ月以上の保管には密閉して乾燥剤・防虫剤を封入すると安心です。また、ホコリよけのビニール袋に入れる場合には、乾燥剤を多めにすると良いでしょう。このとき、天然ウールの安全性を活かすためにも、防虫剤も「天然樟脳(てんねんしょうのう)」を選ぶことをお勧めします。

ウールラグの保管については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ウールラグ・絨毯の防虫対策!虫食いを防ぐかしこい保管方法

こたつや床暖房との併用

冬場はウールラグのぬくもりが特に感じられる季節ですが、他の暖房器具との併用に悩む人もいるのではないでしょうか。ウールラグを安全に使うための、こたつや床暖房などとの併用について解説します。

併用が可能なラグとは?

絨毯の上にこたつが敷いてある様子
こたつや床暖房など、熱を発生する器具と併用できる条件は、まずラグが熱に強い素材であること。溶けてしまったり熱がこもったりしない素材であれば、安全性を確保できます。本体部分の素材自体は熱に強くても、裏面のゴムやプラスチック、糊が溶けてしまうということもあります。品質表示のタグをよく確認してから、併用するようにしましょう。

また、通気性のある素材ということも重要です。特に床暖房の場合、熱がこもることで床を傷める可能性もあります。熱がこもって繊維内に湿気がたまると、カビが発生しやすくなる原因にもなります。

暖房対応のラグについては、以下の記事で詳しくご紹介しています
▶床暖房対応の絨毯・カーペット~選ぶポイントと注意点~

併用ができないラグとは?

暖房器具と併用ができないラグとしては、以下のような条件があります。
 厚みがありすぎる
 本体・裏面が熱に弱い素材
 暖房との併用不可の表示がある

暖房に対応していない素材を使っているラグは、溶解や発火の危険性があるため無理な使用は禁物です。厚みがありすぎるものは、床暖房の熱が足元に伝わらず、熱効率が低下します。

ウールラグは併用にもお勧め

こたつの下に虹色のハグみじゅうたんが敷いてある様子
天然ウールのラグには高い調湿効果があり、熱による湿気がこもることはありません。また繊維の中でも燃えにくい性質を持っているため防炎性能に優れ、化学繊維のように溶ける心配がないこともポイントです。

上質なウールラグには裏面加工がされていない製品も多く、こうした仕様であれば通気性が確保され、ゴムなどが溶け出す心配もないので暖房との併用に最適です。
優れた保温性により暖房器具からの熱を逃さずに優しく伝え、快適な暖かさをもたらしてくれます。

ただし、稀に旧式の床暖房には、電熱器が床面に非常に近く、床自体が通常より高温になるタイプがあります。この種類の床暖房では、家具やクッション、座布団、子供の布団などを使用すると熱がたまりすぎるため、家具やクッションなどの使用ができない機種もあります。このような機種の床暖の場合、メーカーに確認することをお勧めします。

こたつとウールラグの関係については、以下の記事で詳しくご紹介しています
▶こたつにウールラグがオススメな3つの理由

ウールラグの魅力を知って暮らしを快適に!

ておりセカンドシリーズ
ウールと聞くと、寒い時期だけのもののように思えるかもしれませんが、実は年間を通じて暮らしを快適にしてくれる機能的な素材です。夏は湿度調節を行ってさらりとした質感をもたらし、冬は床暖やこたつとの併用もOKで暖かさを保ちます。

また発色性に富むウール素材のラグならば、カラーバリエーションも豊か。お部屋をおしゃれに彩ってくれるでしょう。

柔らかく足元を包みながら、ホコリを抑えて空気を清浄に保つウールラグ。お気に入りの一枚を生活に加えることで、さらに心地良い日々が過ごせそうです。

「ハグみじゅうたん」では、快適でおしゃれな暮らしを運んでくれるウールラグを多数ご用意しています。

ウールラグの購入をご検討の際には、ぜひチェックしてみてくださいね。
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