ウールラグは、クリーニングしない方が風合いを保てます

天然の羊毛は、
汚れにくく
普段の掃除で綺麗になり
ヘタりにくい為、
クリーニングに頻繁に出す必要がありません。

それだけではなく、実は・・・クリーニングしない方が風合いが保てるのです！

■化学繊維のラグと同じように洗った場合

自然由来の、天然の羊毛でできた絨毯。
石油由来の、化学繊維のラグと同じように洗うと、せっかくの優しく柔らかな肌触りがパサパサになってしまい、風合いを損なってしまいます。

町のクリーニング屋さんに出す場合は、
「天然ウールの絨毯ですが、大丈夫ですか？」
と、必ず事前に確認をとりましょう。

■天然ウールに適したクリーニングの場合

ペルシャ絨毯を洗えるようなクリーニング屋さんは、自然由来の中性石鹸で水洗いをします。
水洗いの後は脱水して、日光による自然乾燥の上、ブラッシングをして仕上げます。

こうして絨毯は綺麗になるのですが…、クリーニングをすると絨毯に水を通す事になり、羊の毛に含まれる上質な油分、ラノリンもとれてしまいます。

ラノリンは、ハンドクリーム等にも使われる、保湿効果の高い油分。
ハグみじゅうたんの優しい肌触りはもちろん、汚れにくい、静電気が起きにくい、等の特性にも関係している大事な成分です。

そのラノリンが取れてしまうという事は、それらの特性も軽減してしまう事を意味します。

上質な羊毛の絨毯は、シーズンごとにクリーニングをするよりもそのまま使い込んだ方が、羊毛が柔らかくなっていき、よりなめらかに、味わいが出てきます。

『天然ウールの絨毯は、クリーニングできない？』でも紹介した通り、普段のお手入れで十分綺麗になりますし、サッパリしたい時は水拭きで十分に綺麗になります。

よほど汚れてしまった、シミが残りそう、というわけでなければ、是非使い込んでいって、風合いを深めていってください。

■クリーニングに出した方がよい汚れ

跡が残りやすく、普段のお手入れでは綺麗にする事が難しい汚れの場合は、クリーニングに出しやた方が良い場合もあります。
ご家庭でつく事が多い汚れで、跡に残ったら厄介なのは主に次の3つ。

1.　色を染める力が強い、ワインやぶどうジュース等の液体汚れ。
ぶどうの皮は染料にも使われるくらい、染める力が強いです。

2.　固まりやすく落としにくい、タンパク質の血液汚れ。
タンパク質汚れは放置すればするほど取りにくくなります。

3.　漂白作用がある、赤ちゃんのミルクの吐き戻し。
ミルクやヨーグルト等の乳成分には漂白作用があります。
プロのペルシャ絨毯洗浄業者さんでは、ヨーグルトをシミ抜きの漂白剤に使っているほどです。
吐き戻しという事は胃液も混じっており、成分が複雑で、厄介です。

すぐにふきとり、しっかり水拭きをしてあげれればまだ良いのですが、たくさんこぼしてしまったり、時間が開いてしまったり、水拭きをしても跡が残ってしまったり、いつの間にか絨毯が白っぽくなっていたり・・・
そうなったら、逆にすぐにクリーニングに出した方が、跡が残りにくく済み、ハグみじゅうたんを長くきれいに使っていけます。

尚、たくさんこぼしてしまい、水拭きが間に合わない時は、塩でのお手入れをオススメします。
⇒塩でのお手入れは『じゅうたんにどろっとした食べ物をこぼした時の対処法』をご覧ください

また、実際に血液汚れをお手入れした実験もしております。
『【ハグみじゅうたんのお手入れ】　じゅうたんの血液汚れ編』
『【ハグみじゅうたんのお手入れ】　じゅうたんの血液汚れ編 Part2』

■クリーニングに出す場合は、ぜひ経験豊富な所へ

ハグみじゅうたんをクリーニングに出す場合は、必ず天然ウール絨毯の洗浄経験の豊富な所へお願いしてください。
一切熱を加えずに水洗いして、しっかり伸ばして天日干しで乾かす必要があり、化繊のラグと同じように洗うと、肌触りがパサパサになったり、血液汚れやミルク汚れの場合は、かえってシミが残ります。

シミになりそうな程汚してしまった・・・
自分でできるお手入れだけでは汚れが落ちない・・・
シミはないけど、全体的になんとなく汚れいている気がする・・・
そんなときは、お気兼ねなくご相談くださいませ。

2020年7月20日更新

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