物を選ぶ時、良い物を見定める審美眼。
皆さんは、どうやって磨いていますか?
お洋服だったら、雑誌を見たり、お店を見て回ったり、町行く人の姿を観察してみたり、といった所でしょうか。
インテリアはどうですか? よっぽど普段からこんなお部屋に住みたいな、って考えてなければ、滅多にするお買物じゃないから、いざ選ぼう! とすると、中々難しいのではないでしょうか。
■自分の中に物を選ぶ基準があると、迷わずに決断できるようになる
インテリアでも服でも小物でも、あらゆる物を選ぶとき。自分の中に基準があると、迷わずに決断できるようになります。
その基準は、自分がどんな風になりたいのか、どんな風に暮らしたいのか、という自分自身の事を知る事ももちろんですが、「この場にはどのような物が相応しいのか」「こういう風にしたい場合、何を選べば最適なのか」という、基本的な法則や、経験から来る知識を手に入れる事も重要ではないでしょうか。
今はインテリアの事だったら、家具屋さんや、インテリアコーディネーター、専門の人に聞くのが一番手っ取り早く、最適なコーディネートを実現できます。
昔の、自然素材を使った手仕事の物だけしか選択肢がなかった時代ではどうしていたかというと、その家のお母さん……家主の奥様が、衣食住すべて、家の事を担っていました。
昔の女性は、着るものも食べるものも生活の道具も、全員が全員完璧でなくとも、身につけていました。
この季節にはどんな着物を着ればよいのか。どの柄どの作りのものが相応しく、快適に過ごせるのか。
この季節にはどんな食材が旬で、どんな風に料理をすれば美味しくいただく事ができるのか。
この季節にはどんな花が見頃で、どんな風に生ければ素敵に見えるのか。
お部屋はどのようにしつらえるものなのか。そしてどのようにお手入れをして心地良く維持していくものなのか。
実はそういう事って、「花嫁修業」で培っていたんです。
■花嫁修業は古臭い?
お嫁に行くまでは、実家のお母さんが自分の娘に。
お嫁に行ってからは、姑さんがお嫁さんに家風を仕込んでくれました。
古臭い、面倒くさそう……と思われるかもしれませんが、花嫁修業こそ、母と娘のコミュニケーションのひとつでした。
今の時代も、母と娘のコミュニケーションは一緒にお料理したり、お洋服のお話しをしたり、お化粧の仕方を教えたり、おしゃべりしたり。そんな所でとっていると思います。
花嫁修業って、結局それの延長線上。何気なくするのではなく意識的に教えていく事によって、よりいっそう母と娘の絆を育む……そんな効果もあったそうです。
別に、母親の世代の事をそのまま踏襲する必要はありません。
生活のあらゆる事って、いざ直面すると何から手を付けて良いのか分からないくらい選択肢が無限にあって、結局人任せにしたり、適当に選んだりしてしまっていませんか?
選択肢が無限にある状態って、結局人は何も選べないそうです。
別に母親の世代の事をすべて踏襲する必要はありません。
ただ、今まではどうしてきていたのか。
どうしてそれが選ばれてきたのか。
生活の中で無意識に当たり前に行われていた事はどういう意味があるのか、それを知るだけで、自分が選べる選択肢がハッキリ見えてくるのではないでしょうか。
きっとそれこそが、本当の意味で伝統を受け継ぐことなのではないかな、と思います。
■自分で選んだ物で暮らすこと
自分の意思で選んだ物に囲まれて暮らすのってとても気分が良いです。
それに普段から、いざ誰に聞かれても「ここにこれがあるのは、こういう意味があるんだよ、ここが素敵だから選んだんだよ」ってお話しできたら、素敵じゃないですか?
全部が全部徹底する必要もありませんが。毎日使う生活の道具は、そうして選んだ方が、心地良く楽しく暮らせます、
自分がこれから何か物を選ぶとき、迷ったら、お母さんにアドバイスを求めてみたり。
娘に聞かれても「ここが良いんだよ!」って答えられるような物を選んだり。
そうしてちょっと意識するだけで、審美眼って磨かれていくと思います。
そしていつかは、好きな物だけに囲まれた暮らしをできたら素敵ですね♪
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