今回も、前回ご紹介しました下記の本の内容を含め、北欧の方の考え方や暮らし方をお話しします。
『なぜデンマーク人は初任給でイスを買うのか?』
― 人生を好転させる「空間」の活かし方 ―
著者:小澤良介(リグナ株式会社 代表取締役社長)
発行:きずな出版
前回の記事はこちら↓
世界一幸せな国、北欧「デンマーク」では初任給で何を買う?
※以下” ”内文章 引用:『なぜデンマーク人は初任給でイスを買うのか?』
世界一幸せな国、北欧「デンマーク」の考え方と暮らし方 目次
- デンマーク人のお金の使い方
- 北欧での最高の「おもてなし」とは?
- 使うほどに味がでるのが本当の「家具」
■デンマーク人のお金の使い方
改めて、デンマーク人は多くの方が初任給で『家具』を買います。
”デンマーク人が自分自身が幸せに過ごす、自分自身が快適に生きる、というところにお金を使うのに対して、日本人は自分を着飾るものにお金を使う”
と筆者は感じているそうです。
”デンマーク人は初任給で、自分や大切な人が快適に暮らすための空間にお金を使う”
このお金の使い方が、幸福度や心の豊かさに繋がっている、と筆者は言います。
ちなみに、日本人の初任給の使い道はどうでしょう?
「マイナビ学生の窓口」が2017年5月に調査した
今春、新社会人となった方に聞いた結果は次の通りです。
第1位 貯金(40.7%)
第2位 両親にプレゼントを購入(34.3%)
第3位 生活費の支払い(14.8%)
この後に、洋服、趣味、と続いています。
これが悪いというわけではないですが、なんだか少し切なくなる結果です。
ただ、私自身も初任給で家具を買おうとは、思わなかったうちの一人です・・・。
北欧の方たちが「暮らし」に関わることにお金を使うのは、次の考え方があるからだと思われます。
■北欧での最高の「おもてなし」とは?
”北欧の人々には、自宅に人を招くことが最大の「おもてなし」である”
という考え方があると筆者は言います。
デンマークでは、お祝い事がある時などに、主役の方を家にサプライズで招いてパーティーをすることが、当たり前の文化なのだそうです。
だからこそ、インテリアの意識が高いのです。
招かれた人は、自分のために「おもてなし」の準備をしてくれたことに喜びを感じると言います。
グループ会社のスタッフが、研修でデンマークの家具のメーカーさんに行った際にも、社長がご自宅に招いてくださり、お食事をご馳走になったそうです。
その際に、さらっとテーブルコーディネートもされているそうなのです。
いかに家に人を招いて「おもてなし」をすることが、日常的なことなのかが分かりますよね。
■使うほどに味がでるのが本当の「家具」
著者は、「道具」と「家具」を次のように考えています。
”「道具」というものは、使えば使うほど劣化して、ゴミに近づいていくものです。「家具」というものは、使えば使うほど味が出て、ヴィンテージになり、そして、アンティークになっていくものです。”
「家具は」”継承していけるもの、後世に伝えていけるもの”
写真:PP250(ハンスJ.ウェグナー)
出展元:PP Møbler HP
前回のブログでも書きましたが、ヨーロッパでは家具を「資産」として考えているため、後世に残せることが前提です。
残念ながら、日本では、まだこの考え方の方はそう多くはありませんね。
著者の願いは
”ヨーロッパが古きよきものを大切にするように、日本人も家具や建物を大切に残していってほしいのです。”
ということ。
日本は様々な技術が発達し、安くて機能性の高いものがたくさんあります。
それは、世界に誇れるすばらしいことです。
使い捨てを前提に買うものがあってもいいと思います。
ただ、せめて「家具」に関しては、このヨーロッパの考え方が日本でも当たり前になると暮らし方や心の豊かさが少し変わる気がします。
いつか日本人の初任給の使い道にも「家具」が入ってくるかもしれませんね。
「ハグみじゅうたん」がこの暮らし方を変えるきっかけとして、また、長く使い続けるものの一つとして、お選びいただけたら嬉しいです。
<関連記事>
北欧インテリアと自然素材のラグ ~本物の魅力~
【ハグみじゅうたん オンラインショップ】
肌ざわりの良い自然素材ウールのじゅうたんで『おうち時間、もっと快適』