皆様ゴールデンウィークはお出かけされましたか?
今年はあえてお休みをずらして旅行などは他の日に、ゴールデンウィークはあまり遠出をしないという方も多かったようです。
私もその一人(*^_^*)
ちょっとそこまでと、新潟市美術館に浮世絵を見に行ってきました。原安三郎コレクション『広重ビビッド』です。
江戸時代の巨匠「歌川広重」の作品
そこで感じた「日本人の色彩感覚」
日常の風景を描いた版画の数々・・・
色彩の素晴らしさとともに、当時の風習や暮らしぶり、江戸の町の賑わい、お祭りの様子や日本各地ののどかな自然の風景などが版画から伝わってきて、江戸時代にタイムスリップしたかのような濃厚で楽しいひとときを過ごしてきました!
広重ビビッドに見る日本人の色彩感覚 ハグみじゅうたんと通じるもの 目次
- 江戸時代の粋、現代にも通じる美意識、広重の色彩
- 和紙と木の木目がつくりだす風合いも魅力
- 広重ビビッドに見る日本人の色彩感覚 ハグみじゅうたんと通じるもの まとめ
江戸時代の粋、現代にも通じる美意識、広重の色彩
広重の版画で一番印象に残ったのが「茜色」と「藍色」。
多数のの版画に、茜色の空と薄い水色から深みのある藍色が使われていました。葛飾北斎の色とは少し違って、広重の色彩は企画展のタイトルにもある「ビビッド」という表現がよく合うように思います。
「ビビッド」といっても、原色のような色鮮やかなものとは少し違います。
今回の展示は連作全点の「初摺」であることや、”ほとんど退色もなくまるで摺りたてのように濃密でビビッドな色彩”(新潟市美術館HPより)ではあるのですが、やはり「和紙」に摺っているからか、色に落ち着きとやわらかさがあるのです。
その「落ち着きのあるビビッドな色彩」の中でも印象に残るのが茜色と藍色だったのです。空や雲の表現、泡立つような海の波の表現、どれも様式化されているようで、同じものは1つとしてありませんでした。
私は毎日ハグみじゅうたんを見ているからか、時おり「ておりシリーズ」の LR22A や、「てざわりCOLLECTIONシリーズ」の ER6193 を連想してしまうのでした。
ハグみじゅうたんはウールの発色の良さがビビッドではあるけれど、決して派手な感じではありません。
広重や北斎の版画も元々表情のある和紙に摺るからか、ビビッドだけど落ち着きのある、色気のある色だと思いました。
こういった色彩を「美しい」「粋だ」と感じる私達日本人の美意識、感性は世界に誇れるものだと思います。
墨のような夜空に小さな星がまたたく表現も素敵でした。
版画でこんな表現ができるなんて、驚きです。
新潟市美術館のHPでも少し見ることができます。
↓↓↓ 2017年05月21日(日)まで開催していますよ
新潟市美術館HP 原安三郎コレクション「広重ビビッド」
広重ビビッドのチラシです(PD)
和紙と木の木目がつくりだす風合いも魅力
じっくり1枚1枚見て行くと、さすがに和紙は経年変化で少し茶色っぽく変色していました。
そして良く見ると、色の薄いところには版板の木目が浮き出ているところもあって、そこがまた版画の魅力に一味添えていました。
その木目もあえて活かしているのだそうです。どんな風に作るのか、和紙の質感で船の帆の布の質感を表現していたり、紙に膨らみがある部分があったり、江戸時代の版画の技術は本当にすごいものだと知りました。
自然素材を良く知り、その特性を活かして身の周りの日用品から、娯楽やアートにまで使っていたんですね。
「版画」という、何枚も同じ絵を摺ることができる「規格」でありながら、まったく同じものは2枚とない・・・
そんなところもハグみじゅうたんと通じるものがあるように思います。
ところで、企画展会場を出て美術館の売店で見かけたのが現代の版画職人さんが復刻した広重や北斎の版画でした。和紙が経年変化で薄茶色に変わる前の白い紙に摺られた色が「江戸時代の人たちが見ていた色」だったと教えていただきました。
その鮮やかな色合いも綺麗でしたが、やっぱり時を刻んだ和紙の風合いがより版画に魅力を与えているように感じました。
↓↓↓ ハグみじゅうたんの色彩について
ハグみじゅうたんができるまで (デザイン編)
playlist_add_check広重ビビッドに見る日本人の色彩感覚 ハグみじゅうたんと通じるもの まとめ
ビビッドだけど落ち着いている色 自然素材の発色に通じるものがある
版がある(規格がある)けれど、1枚1枚個性がある
今回、本物の浮世絵を見る機会があって、新しい発見がありました。
時代を超えて、受けつがれていくモノや価値観があるというのはすごいことです。日本人として、この色彩感覚や美意識を継承していきたい、そんな風に思いました。
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