ハグみじゅうたんの落書きの落とし方～油性ペンvs遊び毛編～

こんにちは。
以前、ハグみじゅうたんにお子様がお絵描きをしてしまったというご相談があり、お手入れの検証をしました。
その時は『ウタマロ石鹸』を使った落とし方をご紹介いたしました！

実は、今年の1月、我が家でも同様のことが起こりました(笑)
そこで、もう一つの方法を試してみることにしました。
今回はその経過報告をいたします！

ハグみじゅうたんの落書きの落とし方～油性ペンvs遊び毛編～目次

ついに我が家のハグみじゅうたんに・・・
『遊び毛』とは？
これが『遊び毛』のチカラか！！

ついに我が家のハグみじゅうたんに・・・

私は4歳の姪っ子と一緒に住んでいます。
ある日、家に帰ると姪っ子がニヤニヤしながら母の陰に隠れていました。
「ほらっ、姉ちゃんにごめんなんさいして！」
と母に促され、
「姉ちゃん・・・ごめんなさい・・・」
と姪っ子。
何があったのかと聞くと、これ見てっと言って指をさされた先にあったのがこれでした。

姪っ子による油性ペンの落書き

やられたな・・・と思いましたが、反面、ちょっと嬉しくもありました(笑)
なぜなら、試したいことがあったからです。
それは『遊び毛』のチカラを試すことです！

「遊び毛」とは？

ウールのラグや絨毯からは、『遊び毛』という、ワタボコリのようなものがたくさん出てきます。
初めてウールのラグをお使いいただく場合は、掃除機でとれる綿ぼこりの量の多さに驚かれる方が多いです。

10～15年ご使用いただけるハグみじゅうたんですが、その最初の1年程度は比較的多く出続けます。
特に、使い始めの３カ月～半年ほとは、遊び毛がとても目立ちます。

この「遊び毛」といわれる毛が抜ける現象にはいくつかの理由があります。

　遊び毛が出る理由

遊び毛が出る主な理由は2つあります。

　①毛足の中に入り込んだ細かい繊維が、使ううちに表に出てくる
　②短い繊維を捩じりあわせて一本の糸にする為、短い繊維が出てくる

①毛足の中に入り込んだ細かい繊維が、使ううちに表に出てくる
絨毯の制作工程の中で、パイル（毛足）の長さを整える為に絨毯全体にバリカンのようなものをかけます。
「シャーリング」と呼ばれる工程です。

その際、余分な細かい繊維が毛足の中に入り込み、踏んだり寝転んだり、普段使っていくうちに少しずつ表に出てきます。

②短い繊維を捩じりあわせて一本の糸にする為、短い繊維が出てくる
ウールの糸は羊の毛からできています。
羊の毛は長い繊維、短い繊維、長短様々な長さを持っています。その天然の羊の毛を撚り合わせて糸にする為、短い繊維や弱くて切れてしまった余分な繊維は使ううちに徐々に取れていきます。
そして、使い込むほどに長く丈夫な繊維が残ることになり、「糸が洗練されていく」のです。

下記のブログで『遊び毛』についてを詳しくお話しております。是非ご覧ください。

ウールラグや絨毯・カーペットの遊び毛について～汚れにくさの秘密

これが『遊び毛』のチカラか！！

この『遊び毛』には、実は役割があります。
それは絨毯をキレイに保つ働きです！
これは『遊び毛』が出ることによって、汚れも一緒に取れるからなのです。
このチカラを試したかったのです。
結果、想像以上にスゴいチカラでした！！

我が家のハグみじゅうたんに姪っ子が油性ペンで落書きをしたのは1月25日。
そして、先日、そういえばどうなったかな～？と思ってみてみるとこうなってました。

約2か月後の油性ペンの落書き

なんと、目を凝らさないと分からないレベルになっていました！
言われてみれば、うっすら残っているなという感じです。

左：before（1月25日）　右： after（4月4日）

我が家にハグみじゅうたんがきてから、もう5年くらいになるので、「遊び毛」は落ち着いています。掃除掛けは2、3日に1回程です。
それでこれです！
もちろん、油性ペンの落書きの濃さや大きさ、掃除の頻度や使い方等いろいろな状況があると思いますので、すべての油性ペンの落書きがこのくらいの期間で、今回のような結果になるとは限りませんが、参考例としてご報告をさせていただきました。

我が家の落書きは、あと1ヵ月程で消えちゃうかもしれませんね(笑)

もちろん、以前ご紹介をしました『ウタマロ石鹸』で落とすという方法もありますが、今回のように日々の掃除機掛けで、気長に『遊び毛』のチカラを試しながら、その変化を楽しむというのも面白いかもしれません♪

※注意※
無理に『遊び毛』を出そうと掃除機を強く掛けたり、1日に何回も掛けたりすると、繊維を傷める恐れがありますのでご注意ください。
掃除機掛けは、多くても1日1回を目安にとしていただければと思います。