寒いながらも、気持ちの良い綺麗な青空が見えるさわやかなお天気の本日。 ハグみじゅうたん事務局のある新潟県の「新津」は日差しが強く、積っていた雪がどんどん解けています。
そんな中、1本の電話お問い合わせ。これまでも、時々いただくことがあるご質問でした。
「あのー、ハグみじゅうたんってギャッベとどう違うのですか?」
数年来の人気の高まりを受け、絨毯専門店だけでなく、デパートやインテリアショップ、布団店や雑貨店など、様々なお店で販売されている手織り絨毯「ギャッベ」。種類がたくさんあり、価格も様々です。 色々なところでご紹介されているので、混同される方もいらっしゃるようです。
そこで、本日は人気の手織り絨毯「ギャッベ」と「ハグみじゅうたん」との違いを詳しくご紹介したいと思います。
目次
ハグみじゅうたんはギャッベではありません
ギャッベが欲しいな と探していてハグみじゅうたんを見つけてくださった方、ごめんなさい。 『ハグみじゅうたんはギャッベではありません』 でも、実はギャッベとまったく無縁の絨毯でもありません。
それは、ハグみじゅうたんが「アートギャッベ」を全国に広めた会社の関連会社が企画・開発した絨毯だからです。ギャッベの良さを良く知っている会社だからこそ作ることができた絨毯です。
ギャッベとハグみじゅうたんは、織り方や糸の使い方、染め方、デザインなど、すべて違います。
共通するのは「羊毛(ウール)」素材の絨毯であること、ウールの特性を十分活かしたつくり、人の手仕事であることです。
ギャッベ(ギャベ)絨毯とは?
ギャッベとは、もともとペルシア語で「ざっくりとした」という意味を表すことばで、英語の「rough」と近い言葉です。 古くからイランの南西部のザクロス山脈一帯に住む遊牧民によって織られている 「毛足の長い絨毯」のことを言います。 もともとは遊牧生活の過酷な大地にふかふかで毛足の長い絨毯を敷くことにより 暑さ寒さをしのぎ、快適に暮らすための生活道具として代々受け継がれてきました。自分たちの育てた羊の毛から 糸を紡ぎ、自生する草木で色を染め、手織りで織る。そんなシンプルな知恵の集積が ひとつのじゅうたんを生み出し、家族で受け継がれながら使われていきました。
~↑関連会社「ART GABBEH社(アートギャッベ社)」HPより抜粋~
ハグみじゅうたん事務局のスタッフもギャッベが大好きです。
ギャッベの特長は、家族と自然を愛する感性豊かな民族が織りあげる文様や色づかいだったり、心に響く風景を切り取ったようなアート性の高い1枚があったりと、織り手の個性が光る1点ものの絨毯であることです。
母から娘へ、そして孫へ、と代々受け継がれてきたギャッベの伝統。ギャッベの織りの技術はユネスコの無形文化遺産に登録されています。
↓ギャッベについて解説されています。詳しくはこちらのページもご覧ください。
ギャッベ(ギャベ)絨毯とは?(ART GABBEH ホームページ)
▼ アートギャッベ絨毯とハグみじゅうたんが一同にご覧いただける関東唯一のショールームです
アートギャッベ®直営 ボー・デコール横浜店
ハグみじゅうたんとは?
ハグみじゅうたんは私たち「COBLIN(コブリン)株式会社」が企画・デザインを行っている安心・安全がコンセプトのラグ、絨毯です。
ハグみじゅうたんのこだわりは上質な羊毛(ウール)を手仕事で仕上げること。
健康や環境に配慮し、製作工程でも生産地と協力してなるべく環境に負荷をかけない伝統の作り方を踏襲しつつ、私達日本人の品質基準を根気よく伝えつづけ、日本の生活スタイルに合うじゅうたんを生産しています。
ハグみじゅうたんの安心安全基準
①自然素材であること
安心して使える自然素材であること。とりわけ羊毛(ウール)にこだわっているのは、理由があります。
・汚れに強い
・湿度を調整する調湿作用
・四季を通じて心地よく使える
・火をつけても燃え広がりにくい
こういったウールの特性を活かしたじゅうたんは、使っていて心地良いうえ、小さなお子さまからお年寄りまで安心して使っていただくことができるからです。
②第三者機関による検査
ハグみじゅうたんは第三者機関による検査を定期的に行い、安心安全の品質基準にこだわっています。
■ ホルマリン検査
シックハウス症候群等の原因とされるホルムアルデヒドの数値を調べる検査。ハグみじゅうたんは「肌着レベル」の評価をいただいています。
■ 防炎性能検査
消防法に定められた防炎性能基準に従って、残炎時間、残じん時間等を測定し、基準に合格すると「防炎物品」として認められます。
ハグみじゅうたんは「防炎物品として適合」となっています。
ハグみじゅうたんのシリーズ
ハグみじゅうたんにはいくつかのシリーズがあります。
まず、大きく分けて毛足(パイル)の無い平織りのラグと、毛足(パイル)のあるタイプに分かれます。
■毛足の無いラグ(平織りラグ) リバーシブルシリーズ(ストライプ/イエニ) ⇒ 手機(てばた)織りです。
■毛足のあるラグ てざわりシリーズ(てざわり02/てざわりCOLLECTION ⇒ こちらも手機(てばた)織りです
大きな「手機(てばた)」を使って織っています。
■毛足のあるラグ ておりシリーズており2ndシリーズ(ており2nd COLLECTION/ておりPremium ⇒ 手結びで織り上げる手織り絨毯です 織り方・作り方はギャッベに近く縦糸にパイルとなる横糸を1本ずつ結びつけて織り上げています。 いずれも、道具を使いながら手作業で織り上げていく手仕事の絨毯です。
ギャッベ(ギャベ)とハグみじゅうたんの違い 比較表
ここまではギャッベとハグみじゅうたんそれぞれの特長をご紹介しました。
ではもう少し分かりやすく、大きな違いを表にしてみました。
比較項目はラグや絨毯を選ぶ時に目安にしてみてください。単純には比較できない項目もありますが、おおまかな違いがわかると選ぶ時の指標にできると思います。
※ハグみじゅうたんのシリーズについては下の表②をご覧ください。
ギャッベ | ハグみじゅうたん ておりシリーズ |
ハグみじゅうたん 手機(てばた)織りのシリーズ |
|
---|---|---|---|
素材 | ウール(羊毛) ※基盤の糸、パイル(毛足)ともにウール(羊毛)100% または基盤の糸がコットン(綿) ※織り方により異なる |
ウール(羊毛)約70% コットン(綿)約30% ※基盤の糸はコットン、肌にふれるパイル部分はウール(羊毛)100% |
ウール(羊毛)約70~80% コットン(綿)約20~30% ※シリーズにより若干異なります ※基盤の糸はコットン、肌にふれるパイル部分はウール(羊毛)100% |
織り方 | 手織り | 手織り | 手機(てばた)織り |
染色 | 現在は主に化学染料の物が多い ※草木染めと化学染料のミックスもあります ※“アートギャッベ”は主に草木染めを使用(色によっては化学染料も使用) |
化学染料 ※染織堅牢度検査、ホルムアルデヒドの数値を調べる「ホルマリン検査」を実施しています |
化学染料 ※染織堅牢度検査、ホルムアルデヒドの数値を調べる「ホルマリン検査」を実施しています |
デザイン | 1点もの 近年ではデザイン画を元に織ることも多いが、多くは織り手の感性によって自由に織り上げられるため、同じ織り手でも同じ物を織ることができない完全な1点もの |
デザインは規格あり 糸の染めから織り上げるまで手仕事のため、色の出方、織りあがりの表情は1枚1枚異なる |
デザインは規格あり 生産工程のほとんどが手作業による手仕事のため、色の出方、織りあがりの表情は1枚1枚異なる |
↓表② ハグみじゅうたん シリーズによる違い
その他のギャッベ(ギャベ)風ラグ、絨毯
その他にもギャッベに似た種類の絨毯は多数あります。
先述したとおり、ギャッベはペルシャ地方で伝統的に織られている素朴な手織り絨毯です。 ですが、ペルシャ(イラン)製ではないギャッベもあります。「インド製」「中国製」などです。 いわゆる「インド製」「中国製」などは「手織り」ではなく、「手機織り」で織っているものが多く、本来の「ギャッベ」とは根本的に異なります。
そして、比較的価格が安く設定されているものが多いようです。インドや中国でも古くから絨毯の織りの文化が定着しており、品質の良い絨毯もたくさん作られていますが、「ギャッベ」に関して言えば、本家本元の「ペルシャ(イラン)」で織られたものを選んだ方がベストです。
触ってみて、肌触りが”チクチクする””ゴワゴワする”など、ウールの柔らかさがあまり感じられない絨毯は、羊の毛の脂分が残っていない糸を使っている場合もあります。そういった物は、羊の毛の本来の機能が損なわれているため、ウール絨毯の特長(とりわけ品質の良いギャッベなどに見られるような)「冬はあたたかく、夏はサラッと快適」という機能は期待できないと思った方が良いでしょう。
手織り(手結び)と手機(てばた)織りの違い
ハグみじゅうたん事務局にお問合せくださるお客様とお話しをしていると、「手機(てばた)織り」と「手織り」は同じようにすべて「ており」と思っていらっしゃる方がとても多いことに気が付きます。
それは、インターネットで「手機(てばた)織り」と「手織り」を混同して紹介しているページがあるからかもしれません。 この2つは全く違いますが、どちらも手仕事であることは間違いありません。 写真でご紹介しましょう。
手織り(手結び)
イランの遊牧民が代々受け継いできたギャッベの織り方は、写真のように地面に水平に織っていく方法です。ペルシャ絨毯は壁に立てかけ、または自立するような垂直機に縦糸を張り、そこにウールの糸を 1本1本結びつけていきます。
いずれにしても、気の遠くなるような手間ひまをかけて、織り上げていく方法です。織り手さんの神業のような「指」が絨毯を織るための一番の道具です。 糸が細く、目がギュッと詰まった織りの細かいものほど、織り上げるまでにはたくさんの時間が必要です。
ハグみじゅうたんの「ておりシリーズ」の場合は、150×200cm の大きさ1枚を織り上げるのに 約2か月半~3か月ほどかかります。
手機(てばた)織り
縦糸を張った大きな機(はた)は手で動かすタイプです。自動では動きませんので、職人さんが息を合わせてパタン、ガシャンとリズミカルに織り上げていきます。
「手織り(手結び)」に比べると1枚あたりの織り上げる時間はぐっと短くなりますが、それでも、自動で動く機械織りの絨毯のように大量生産はできません。そして、この手機(てばた)織りは手仕事で手間ひまをかけて織る方法ですが、「手織り」とは違います。
ハグみじゅうたんの「てざわりシリーズ」「てざわりCOLLECTIONシリーズ」はこの手機(てばた)織りです。
playlist_add_checkギャッベとハグみじゅうたんの違い まとめ
さて、少々長くなってしまいましたがギャッベとハグみじゅうたんの違い、おわかりいただけましたでしょうか?
簡単に大きな違いをまとめると…
ギャッベは手織りの絨毯、ハグみじゅうたんは手織りと手機(てばた)織りがある
ギャッベは基盤となる糸がウールまたはコットン、ハグみじゅうたんの基盤の糸はコットン(綿)
ギャッベのデザインは1点もの、ハグみじゅうたんのデザインは規格(手仕事のため、1枚1枚の表情は異なる)
「手織り(手結び)」と「手機(てばた)織り」は同じではありません
ギャッベを探していたけど、なかなか良い巡り合いがないという方はハグみじゅうたんも一度ご覧になってみてください。 きっとその心地よさに、癒されることと思います!
全国で開催しているハグみじゅうたん展 イベント限定柄もご覧いただけるハグみじゅうたんの展示会です。
ハグみじゅうたん展開催情報
▼ ギャッベは「手織り」の絨毯です。手織り絨毯の世界はとても奥が深く、糸の結び方にも色々な種類があります。
知っていると見方が変わるかも!ラグ・絨毯の表記と織り方について
▼ ハグみじゅうたんの開発秘話 誕生のきっかけから製品となるまでの物語です
手しごとじゅうたんができるまで ~ハグみ物語~
【 関連会社 ロハスインテリアリンク 】 草木染め手織りじゅうたん – アートギャッベ公式ホームページ
アートギャッベ®の公式サイト http://artgabbeh.com/
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