日本の伝統的な床材である畳は、独特の風合いと機能性を持ち、多くの日本人に愛されてきました。しかし現代の生活様式の変化に伴い、和室にラグを敷いて快適さをプラスしたいと考える方も増えています。
一見相反するように思える畳とラグの組み合わせですが、正しい知識を持って選べば、和と洋の良さを兼ね備えた素敵な空間を作ることができます。
この記事では、畳の上にラグを敷く際の注意点と、最適な選び方について徹底解説します。
畳の上にラグや絨毯を敷いてもいいの?
ウールラグ「ハグみじゅうたん」を日々ご紹介しているハグみじゅうたん事務局では、時々お客様からこのようなご質問をいただきます。
「畳の上にラグや絨毯を敷いてもいいのですか?」
「ハグみじゅうたんは大丈夫なんですか?」
答えは・・・「畳の上にラグや絨毯を敷いても大丈夫です!」
実際に畳の部屋でハグみじゅうたんを使っているスタッフも複数名います。和室でハグみじゅうたんをお使いのお客様も多くいらっしゃいます。
ただし、注意していただく点もあり、 どんなラグや絨毯でも良いというわけではありません。
それでは、畳の上に敷いてもよいラグや絨毯というのはどんなものでしょうか。畳の上にラグを敷くメリットや、その条件を見ていきましょう。
畳の上にラグを敷くメリット
まずは、なぜ畳の上にラグを敷くのか、そのメリットを確認しましょう。
1. 寒さ対策になる
畳は夏は涼しく冬は暖かいと言われますが、真冬の冷え込みが厳しい地域では物足りなさを感じることも。ラグを敷けば、足元の冷えを効果的に防ぐことができます。
2. 畳の傷みを防ぐ
畳は天然素材でできているため、日常的な摩擦や汚れで傷みやすい特性があります。頻繁に使用する部分にラグを敷くことで、畳の寿命を延ばす効果が期待できます。
3. インテリアの幅が広がる
和室の雰囲気を活かしながら、ラグのデザインや色使いで空間に新たな表情をプラスできます。和モダンやジャパニーズミニマルなど、多様なスタイルの演出が可能になります。
4. 赤ちゃんや高齢者に優しい
畳は適度な弾力性がありますが、ラグを敷くことでさらにクッション性が高まります。小さなお子さんのハイハイや高齢者の膝への負担を軽減できます。
畳の上にラグを敷く際の注意点
メリットがある一方で、注意しなければならないポイントもあります。
1. 湿気がこもりやすい
畳は調湿機能に優れていますが、ラグを敷くとその機能が阻害されることがあります。湿気がこもると、カビや畳の変色の原因になりかねません。
新しい(い草の)畳はご注意ください
い草(畳)はたくさんある素材の中でも、湿気を吸収する能力がとても優れています。新しいい草はまだ水分を多分に含んでおり、青々としています。しっかり乾燥すると黄色く変わっていきますが、この青い(緑)の状態で特に湿度の高い状態が続いているお部屋でラグや絨毯を敷いていると、カビや虫の発生の心配があります。
天然い草を選ばれた場合は、まだ青々として新しい状態の時は、しばらくラグや絨毯を敷かないほうが良いでしょう。
2. 畳の日焼けに注意
ラグを長期間同じ位置に敷いていると、畳の日焼けにムラができる場合があります。特に日当たりの良い和室では注意が必要です。
3. 畳目の保護
畳の表面には「畳目」と呼ばれる編み目があります。重いものを置いたり、摩擦を繰り返したりすると、この畳目が潰れてしまうことがあります。
4. 滑りやすさ
畳とラグの組み合わせによっては、ラグが滑りやすくなることがあります。特に小さなお子さんやお年寄りがいる家庭では安全面での配慮が必要です。
畳に最適なラグの選び方
これらの注意点を踏まえ、畳に敷くラグを選ぶポイントを見ていきましょう。
1. 素材選び
一番の条件は「通気性が良いこと」です。実は、この条件は畳だけでなく無垢の床材などにも当てはまります。
より自然の状態に近い無垢の木の床、い草の畳などの自然素材の建材は、製品として加工された後もちゃんと呼吸をしています。呼吸をしていることで、自然素材特有の様々な特長を持っています。
ですから、湿気がこもりにくく、呼吸を妨げにくい通気性の良いラグや絨毯を選ぶことがポイントです。
〇 おすすめの素材
・ウール素材:調湿効果と保温性があるため、夏はさらりと冬は暖かい
・綿(コットン)素材:通気性が良く、畳との相性も良好。洗えるタイプが多いのも魅力。
・麻(リネン)素材:調湿性に優れ、畳の機能を妨げにくい。夏場におすすめ。
・竹素材:和の雰囲気に馴染み、通気性も良好。清涼感があります。

オールシーズン気持ちが良いウールラグ
× 避けたい素材
・ゴム裏地のあるラグ:通気性が悪く、湿気をためやすい。
・厚手のシャギーラグ:畳に湿気がこもりやすい上、掃除も大変。
・合成繊維100%の安価なラグ:静電気が発生しやすく、通気性も悪い。
一般的に、絨毯の裏面にはゴムや接着剤などがついているものが多くあります。ゴムや接着剤で固めているのは、主に次の2つの目的があります。
・パイル(毛足)が抜けないように接着剤で固めている
・滑り止めのためにゴムで固めている
接着剤もゴムも、役割があって付けられているものですが、やはり通気性は良くありません。
その点、ウールラグ「ハグみじゅうたん」は通気性が良く、呼吸をしているので床面に湿気がこもりにくく、無垢の床や畳でもお使いいただけます。

ハグみじゅうたんの裏面はゴムや接着剤で固めていないのでとても柔らかく、折り曲げることができます
一般的に裏地をつけていない自然素材の手織り絨毯なども、やはり通気性が良いので、畳の上に敷いてお使いになっている方もたくさんいらっしゃるようです。
2. 季節に合わせた選択
畳の上に敷くラグも、季節に合わせて選ばれるとよいでしょう。
・夏:通気性の良い薄手のラグ(麻や竹素材など)
・冬:保温性の高いラグ(綿やウール混など)
理想的には、季節問わず、通気性がよく保温性の高いオールシーズン使えるラグがおすすめです。
特にウール素材のラグは調湿効果もあり夏はサラッと冬はじんわり温かく快適です。
ウールラグについて、詳しくはこちらの記事もご参考ください。
3. デザイン選び
ラグのデザインも、和室に合うデザインを選ぶのがよいでしょう。畳は自然素材のナチュラルな風合いなので、和モダンテイストのものやシンプル、ナチュラルな雰囲気のものがおすすめです。
一方、華美で派手な柄や洋風すぎるデザインは、畳の落ち着いた雰囲気と喧嘩してしまったり、和室の良さを消してしまう可能性があるがあるため避けたいデザインです。
和モダン
幾何学模様や和柄をモダンにアレンジしたもの。

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無地・シンプル
畳の美しさを引き立てるシンプルなデザイン。

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ナチュラルテイスト
ベージュやグリーンなど自然を感じる色合い。

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ラグの日常のお手入れ
ラグは、下記のようなお手入れをしていただくとよいでしょう。
・定期的な掃除:週に1〜2回は掃除機をかける。
・湿気対策:月に1回程度はラグをめくり、畳を風通しする。
・定期的な位置変え:3か月に一度程度、ラグの位置を変えて畳の日焼けムラを防ぐ。

定期的に掃除機掛け

裏面を捲り湿気対策
こんな方におすすめ
– 和室の雰囲気を活かしながら、モダンな印象を取り入れたい方
– 冬場の寒さ対策をしたい方
– 小さなお子さんが和室で過ごす機会が多い家庭
– 畳の保護を考えている方
– 和室をリラックススペースとして活用したい方
畳の部屋におすすめ絨毯のご紹介
ハグみじゅうたんでは、畳の上に敷くのに最適なラグを多数取り揃えております。通気性や素材、デザインにこだわった商品をピックアップしてご紹介します。
自然と調和するデザイン
和モダンに馴染むデザイン
シンプルで落ち着いたデザイン
温かみのある上品なカラー
ユーザー様の施工例
ハグみじゅうたんを和室でお使いいただいている方の施工例をご紹介いたします。
※画像をタップするとお客様のご感想がご覧いただけます。
他にも和室でハグみじゅうたんを使われている方のお声を沢山ご覧いただけます。ぜひ「お客様の声」をご覧くださいませ。
ハグみじゅうたんで快適な畳ライフを
畳の上にラグや絨毯を敷く際は、通気性や畳の保護、湿気対策などに注意が必要です。これらの点を考慮すると、天然素材で通気性が良く、畳を傷つけにくい「ハグみじゅうたん」は、畳の上に敷くラグや絨毯として非常に適しています。
ハグみじゅうたんは、デザイン性と機能性を兼ね備えており、和室の雰囲気を損なうことなく快適な空間を作り出すことができます。畳の上にラグや絨毯を敷くことを検討している方は、ぜひハグみじゅうたんを選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。
ハグみじゅうたんは全国約200店舗にて、実物をご体感いただけます。まずはお近くの店舗でぜひハグみじゅうたんの気持ちの良い肌触りをお確かめくださいませ!