ウール絨毯 デメリットから見る選び方! ウールラグデメリット、ウールカーペットデメリットについて

投稿日:2023年1月31日 更新日:2023年7月6日|絨毯・ラグ・玄関マットの基礎知識

ウール絨毯・ウールラグと聞くとどんなイメージをされますか?

「ニットの素材にもなっているから、温かそう」「フカフカしてそう」

もっとご存知の方ですと、イランの伝統的なウールの絨毯「ペルシャ絨毯」や「ギャッベ」を思い浮かべられるでしょうか。中には、化学繊維ラグ・絨毯と天然素材ウールラグ・ウール絨毯などの違いがよく判らなく、イメージが特に湧かないといった方もいらっしゃるかもしれません。

現に私もこの会社に入社する前はウール絨毯と言われてもあまりピンとこず、ニットやカーディガンの素材としてのイメージがあるくらいでした。

絨毯の素材の種類には、ウール以外にも化学繊維系のポリエステル絨毯やポリプロピレン絨毯、アクリル絨毯など、天然素材だとコットンラグ、シルクラグ、というように様々な種類があります。

それぞれの素材にはメリット・デメリットがありますが、今回はウール絨毯メーカーのスタッフとして「ウール絨毯」の優秀さと、魅力を皆様にお伝えしていこうと思います。

 

これを読めば、皆様もウールの新たな魅力に気付くこと間違いなしです。

天然素材ならでは!ウール絨毯のメリットとは

ウール絨毯は保温性があるため温かい

1つ目の特徴として保温性があり、温かいということです。

「ウール」と言えば、冬の衣類に使用されるため保温性の高い素材であることをご存知の方もたくさんいらっしゃるかもしれませんね。

では、なぜ温かく、温かさを保つ効果があるのでしょうか?

その秘密は「ウールの糸にある空気の隙間」にあります。 ウールは真っ直ぐな毛ではなく、うねうねと癖がついていまず。

これらの毛が複雑に集まると空気の隙間ができます。
この空気層が、外部からの冷えた空気を遮ってくれることで、内側は温かい状態が維持され、保温性が高くなるという理由なのです。

保温性が高いことで、ウール絨毯にはさらなるメリットが生まれます。
それは温かい状態が保たれるため、冬場の電気代の節約につながるということです。

冬場には、エアコンの暖房を使用する、床暖を使用する、ホットカーペットを絨毯の下に敷くなどのご家庭が多いと思いますが、ウール絨毯を合わせて使うことで温かさを維持し、節約をしながら過ごすことが出来るのです。 またウール絨毯自体も熱をため込んだり、床からの冷気を遮ってくれるために暖房を利用する費用も節約できるはずです。

上質なウール絨毯は調湿作用があるため夏でも快適

2つ目は夏でも快適なことです。

その理由としてウールの調湿(ちょうしつ)作用というものがありますが、この調湿作用とはどういうものなのでしょうか。

調湿作用とは、一言で言うと湿気を吸ったり吐いたりする作用のことです。

虹色のウールラグの上で子供達が寝転んでいる様子

半袖の季節「夏」でも快適ウール絨毯

ウールは湿度を60%程度に保つ性質があると言われており、この60%程度というのは私たち人間が快適に感じる丁度いい湿度でもあります。

つまり湿度が高くなる夏にウールはお部屋の湿気を吸収し、快適な空間に自然と近づけてくれるのです。

この自然と湿度を調整してくれる「調湿作用」に関して、ウールの構造を交えながらお話しをしたいと思います。

こちらは、ウールの構造を説明した画像です。

表面には、うろこ状の「スケール」がいくつもあります。 このスケールが重なることで表皮が形成されています。

スケールには水をはじく性質(撥水性)があります。

ここで、皆様「水をはじくのに湿気を吸うというのはどういうこと??」となりませんか?

この秘密はスケールの更に内部にあります。

スケールの内部にはコルテックスという名の皮質があります。

このコルテックスが吸湿作用を持っているのです。

スケールは水をはじくのですが、コルテックスがわずかな隙間から水蒸気を吸収したり、放出したりすることができ、お部屋の調湿をしてくれるのです。

ウールは、温かい構造であると同時に、内側に溜まった湿気を逃がせる構造にもなっています。

冬でも夏でも快適ということで、ウール絨毯は1年を通して使える絨毯でもあるのです。

ウールラグ 天然素材の調湿効果の高さ

実際に事務局でもウールの調湿作用について過去に実験をした例があります。

同じ天然素材である無垢の床材と組み合わせた実験もしています。

天然素材の家具や新居に無垢材を検討されている方はぜひご覧ください。

興味深い実験結果が出ております。  

ウール絨毯は汚れに強い

3つ目は汚れに強いということです。

例えば、コーヒーやジュースなどの飲み物をこぼした時にすぐにしみこみにくく、早めに乾いたタオルやティッシュで拭き取ればシミが残りにくいという特性があります。

その理由も先ほどご紹介した「スケール」の性質によるものと羊の皮脂腺から分泌されるラノリンによるものです。

「スケール」は水をはじく性質があるため、しみこむまでに拭き取ればシミになりにくいのです。

※液体の温度やウールの使用度によって、染み込むまでの時間が異なります。

 

また羊の皮脂腺から分泌されるラノリン(蝋のような)は車のWAXのように繊維を覆い、汚れや毛の地切れを防いでくれます。繊維が長く、ラノリンワックスを多く含んでいる上質な羊毛は、肌触りがよりなめらかになり、汚れも付きにくく遊び毛も少なくなるために通常のウールより高価になります。

さらに天然繊維は化学繊維と比べ、静電気を帯びにくいという特性を持っているため、ホコリが付いても、おとしやすく、お掃除しやすいというメリットもあります。

ウール(羊毛)ラグの優れた機能 汚れ難さの秘密

 

ウールラグのデメリットはある?解決策をご紹介

ウール素材を使用したウールラグにはデメリットもあります。

メリットもあればデメリットもある。それはどんな素材にも当てはまることです。

ではウール絨毯のデメリットとは例えばどのようなものがあるのでしょうか。
詳しく紹介に加えて、デメリットへの向き合い方も紹介していきます。

デメリットを正しく理解することでより気楽にウール絨毯のある暮らしを楽しむ事ができるはずです。  

ウールラグならではの遊び毛

1つ目は遊び毛です。

遊び毛とはウール絨毯などから出てくる細かい繊維、またはその繊維がまとまって綿埃状になったもののことを指します。

ウールラグは、短い繊維と長い繊維を撚り合わせて一本の糸にして織り上げているので、使用する初期段階で糸に混ざった短い繊維が表面に浮かび上がってきます。 遊び毛

糸を構成する繊維の長さや羊毛の品質により違いがありますが、使い始めてから三か月から一年程はお掃除の時にタンクがすぐ一杯になるなど遊び毛が多く出る性質があります。

「うちの絨毯だけなのではないか?」「これは不良品なの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらはあくまでも欠陥ではなく特性なのです。

お使い始めのうちは2日に一回などこまめにお掃除機掛けをしていただくことがおすすめです。 ハグみじゅうたんを掃除機掛けしている様子

お掃除のポイントは、掃除機で強く擦る、粘着力の強いガムテープなどでゴミを取るなどを控えることです。ブラシが高速に回転する掃除機などは回転を止め普通に掃除機かけするだけで良いです。(掃除機のヘッドの回転ブラシは絨毯・ラグなどのパイルを傷めることがあるので回転を止めご使用ください)

たくさん出てくるからといって強い摩擦を加えてしまうと本来抜けなくてもよい丈夫な繊維までも抜けてしまい、結果的に遊び毛の量が増えてしまったり、毛足を傷たりする原因になります。

早くゴシゴシとお掃除するのではなく、ゆっくりと絨毯の表面を優しく撫でるようにお掃除することがポイントです。

遊び毛は完全に無くなるものではありませんが、使っていく中で少しずつ落ち着いていきます。また糸から飛び出ていた余り毛が遊び毛として出ることによりウール特有のチクチク感も少なくなっていきます。

ウール(羊毛)にも品質の差があります。高級なウールは繊維自体が長く糸にした時に飛びだした毛が少ない為、チクチク感が少なくなり肌触りが各段に増します。また余り毛が少なく当然遊び毛も少なくなることにより、遊び毛が出る期間も短いなどの違いがあります。

ウールの「におい」

2つ目は、ウールならではの独特な臭いです。

臭いの感じ方には個人差があるため難しい部分ではありますが、ウール本来のにおいが感じられることも場合によってはあります。

特に臭いが感じられる時期は以下の2つの場合です。

・梅雨など湿気が多い時期

・使い始めの頃

 

梅雨時期はウールがお部屋の湿度を調節しようと頑張って湿気を吸ってくれます。

ですが、吸える量にも限度があり、たくさん吸うと今度は湿気を吐きます。
その時にウールのにおいを一緒に吐き出すことが臭いを感じる原因になるのです。

ただこのウールの「におい」は、調湿効果をしてくれている証なのです。

その上で臭いが感じられた際はお部屋の湿度が高いサインです。とくに「におい」が感じられる「梅雨」の時期に、手軽に行える軽減方法を紹介していきます。

湿気を取り除く

・窓をこまめにあけて換気をする

・絨毯の裏面をめくり、床を乾拭きする

・除湿器やエアコンのドライ機能を活用する  

クリーニング

以上の方法で臭いが軽減されないという場合は、ウール以外の臭いが絨毯に付着している可能性やお部屋全体が湿気に覆われている可能性があります。テレビの裏や、壁にかけてある絵画・ポスターなどをめくってみてください。カビなどが発生していることも考えられます。

室内自体に湿気が多く、絨毯にカビなど発生した場合は除湿をしたくらいではカビ臭は取れません。

ウールの絨毯が名一杯湿気を取り込んでいる分、壁などの被害は少ないと思いますが、カビが発生した絨毯・ラグなどはクリーニングまたはご自宅でのお洗濯が可能かを確認したうえで1度絨毯を洗浄することがおすすめです。

天然繊維ウールは化学繊維と比べて高価になる

天然繊維のウールは肌ざわりや通気性が良い分、大量に生産できないためにポリプロピレンラグなどの化学繊維ラグよりも高価になります。

その分、耐久性があり、肌ざわりがなめらか、通気性がある、静電気が起こりにくく掃除が簡単など優れた特性があります。

ウール素材の良さを活かした絨毯【ハグみじゅうたん】

ここまででウール絨毯のメリット・デメリットをご紹介してきました。

ウール絨毯の特性はたくさんご紹介しましたので、ここからはハグみじゅうたんだからこそおすすめしたい理由についてご紹介していきます。  

安全性の高さを測る第三者機関の認証を受けている

1つ目は安全性の高さを測る第三者機関の認証を受けていることです。

社内でも素材の安全性に配慮し、厳しくチェックしながら絨毯の検品を行っていますが、第三者機関基準のより精密なチェックを受けることは、更に安心してお使いいただくことにも繋がります。

シリーズによって受けている検査内容は異なりますが、それぞれ認証を貰ったうえで販売をしています。

ハグみじゅうたんが受けている主な認証は以下の通りです。

「ホルマリン検査」

全シリーズ サンプリング検査を定期的に実施

「ホルマリン検査」では、シックハウス症候群などの原因となるホルムアルデヒドの数値を測っています。 ハグみじゅうたんはその中で小さいお子様が触れても安心という「肌着レベル」の評価をいただいています。

「エコテックス」

ており2ndコレクションシリーズ、てざわりシリーズ、リバーシブルストライプシリーズ

「エコテックス」は、繊維製品の安全性を測る世界基準の検査です。 アレルギーの原因となる有害な化学物質の使用度を検査するだけでなく、生産に携わる人々や環境への配慮がされているかという点も検査基準になっている為、より精密な検査が行われます。

エコテックス スタンダード100

私たちがいつも触れている繊維製品。一本の糸から製品になるまで多くの素材が、様々な場所で加工されて造られています。つくられる際の多くの段階で、中にはからだに有害な物質が含まれてしまう可能があります。(エコテックススタンダード100資料より引用)

エコテックス認証マーク

世界最高水準の繊維製品の証『エコテックススタンダード100』
2019年より取『ハグみじゅうたん』

『エコテックス』スタンダード100は、繊維製品の加工剤などに含まれるホルムアルデヒド、繊維加工時や染色時に使用するヒ素・鉛・水銀などの重金属、防虫剤、撥水・防汚加工、難燃剤など様々な工程で含まれる揮発性有機化合物などの有害化学物質が対象となる厳しい分析試験をクリアした製品にだけに与える、世界最高水準の繊維製品の証です。国内の絨毯、ラグメーカーとしてエコテックスをクリアーしてるのは2社(2019年3月時点) だけです。

エコテックス取得 ハグみじゅうたんの安心・安全への取り組み

海外の絨毯を見ていると、裏面に化学物質が含まれる接着剤を使用して裏地加工しているものや防ダニ加工・防炎加工のために化学薬品を散布しているものがあります。これらの絨毯も決して安全性が低いというわけではありません。ですが、私たちは化学物質の使用量を最小限に抑えることで、アレルギー持ちの方や小さいお子様を含めたくさんの方が安心して気持ち良く使えるより安心な絨毯を目指して「ハグみじゅうたん」を紹介しています。

保証を付けている

ハグみじゅうたんには他の絨毯ではあまり耳にしない保証が付いています。

その根底には、気に入って選んでいただいたものを長く大切に使っていただきたいという思いがあります。

愛着を持って使っていただいていた絨毯を、端っこが避けてきてしまったから、穴が開いてしまったからといってすぐに買い替えたり、捨ててしまうのではなく、可能な限りではありますが、メンテナンスをして、長く使っていただけたらと考えています。

保証期間内で尚且つ対象となる条件を満たす場合は、無償にてメンテナンスまたは交換をさせていただいております。

保証の対象とさせていただくには以下の3つが条件になります。  

保証の期間内であること

ストライプ・イエニ・てざわりは6年、

ており・ており2ndコレクションは12年の保証期間になっております。  

保証書をお持ちであること

ハグみじゅうたん保証書

ハグみじゅうたん保証書

 

③取り扱いガイドに沿った使用をされていた中で、製品の不具合が生じた場合

取り扱いガイドに沿っていない使用の場合は保証の対象外になり、有償のメンテナンスになる場合がございます。

主な具体的な例は以下の通りです。 横からの引っ張り

重い家具などをのせた状態で横に引っ張る

重い家具を乗せた状態で横に引っ張ると、基盤となる地糸が切れる原因になります。

ハグみじゅうたんの地糸はバトミントンやテニスのラケットのように縦糸と横糸が交わっており、切れてしまった場合は、使っていくうちに少しずつ歪みやたるみが広がっていきます。

 

家具の引きずり

テーブルや椅子の出し入れ時に引きずると擦れて絨毯を傷める原因になります。

 

その他に経年変化(かがりのほつれ、色の変化、へたり、汚れ、糸切れ等による損傷)や保管環境・使用環境が原因による損傷(高温、多湿)も保証の対象外となっています。 

 

気になる箇所がある際には、ご購入いただいた店舗様または弊社までお気兼ねなくお問い合わせください。  

手仕事による温かみのある風合い

ハグみじゅうたんは、手仕事のウールじゅうたんです。

シリーズによって織り方は異なりますが、てざわりシリーズは機織り機を使用した手機織、ておりシリーズは手結びで一本一本糸を結び付けて絨毯を織っていきます。

糸も手仕事で生産されており染色、撚り合わせる工程も手仕事です。

こうすることで、1枚1枚の絨毯に色ムラの差や糸の太さの差などの個性が生まれます。

糸の染色工程

糸の染色工程

染色の工程では、糸を高温の窯に通して染色を行います。

この時、専用の器材に糸を括り付け職人さん2人掛かりでハンドルを回しながら高温の窯に通していくのですが、回転数や糸の太さ、さらにはその日の気温湿度が違うことでも色の染まり具合が変わってきます。 HR4004玄関
工場の機械で生産された絨毯も形や色が均一に整った美しさがありますが、その一方でハグみじゅうたんは少しずつ違う色糸を組み合わせて1枚の絨毯を織りあげることで、豊かな表情のあるグラデーションが生み出されるのです。

手仕事のため若干の個体差は生まれますが、その個性があるからこそ温かみのある風合いが生まれます。  

まとめ

いかがでしたでしょうか。ウールは自然界を生きる羊さんの毛というだけあり、機能性・快適性がとても優れた素材です。

更には、同じウール素材を使用していても、ハグみじゅうたんのように手仕事のじゅうたんと機械織の絨毯とでも見た時、触れた時の印象に違いがあります。

実際に触れて体感することがおすすめですが、お使いのお客様の率直なコメントやお部屋の写真も参考になるはずです。

ハグみじゅうたんお客様の声はこちらから↓↓

 

新しく絨毯を検討されている方、買い替えを検討されている方へ、ウール絨毯も選択肢として検討してみてくださいね。

 

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ハグみじゅうたん - ロハスな手仕事ラグ 天然ウール素材の絨毯・カーペット

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