「リビングでママ友とおしゃべりをしていたら、絨毯に飲み物をこぼしてしまった」「子どもが絨毯に食べ物をこぼしてしまった」など、うっかり汚してしまうことは、どこのご家庭にも起こります。
ただ、その汚れを放置してしまうと、せっかくの絨毯が台無しになることもあるので、今回は汚れの種類別に最適な落とし方をご紹介します!
絨毯の汚れを放置するのはNG!汚れの種類別に落とし方を紹介目次
汚れで発生する4つの問題
絨毯の汚れを放置するとシミやニオイが残る、カビやダニが発生するなどのリスクがあります。まずは、どのような汚れが問題発生の原因になるのか、4つにわけて説明します。
シミが残る
飲み物や食べ物をこぼしたことが原因のよごれは、シミとなって残ることがあり、絨毯が淡い色合いの場合は特に目立ちます。
コーヒー・ワイン・ジュースなどの飲み物や、カレー・ミートソースなどの食べ物、醬油・ソース・ケチャップなどの調味料、化粧品などはシミになりやすいので注意が必要です。
カビが発生する
絨毯にカビが発生する原因は2つあり、1つは絨毯とフローリングの間に溜まった湿気です。「絨毯をめくったら裏面にカビがビッシリ!」という場合、原因の多くは湿度といえます。
もっともカビが発生しやすい環境は湿度70%以上とされているので、室内の湿度にも注意してください。
2つめは、お菓子の食べかすや、ホコリが原因で発生するカビです。エアコンから出る風などに含まれたカビの胞子が絨毯に潜んでいた場合、絨毯の繊維に残されている食べかすや、古いホコリを栄養分としてカビが発生します。
ダニが発生する
繊維を素材にしていて厚みのある絨毯は保温性も良く、ゴミやホコリが溜まりやすいため、ダニが発生しやすいといわれます。
特に髪の毛やペットの毛、お菓子などの食べかすがダニや黒ずみの原因になることが多いので、小さなお子様やペットのいるご家庭は要注意です。
ニオイが残る
絨毯の上を裸足で歩く、あるいは絨毯の上で寝転がるなどが原因で汗や皮脂が絨毯に付着すると、時間の経過とともにニオイが発生することがあります。
カビや雑菌、ダニが繁殖してニオイが発生することもありますが、いずれも普段の掃除やメンテナンス不足が原因です。
食べ物や飲み物をこぼしたときのシミやお菓子の食べかす、髪の毛やペットの毛など目で見て確認するとともに、絨毯を清潔な状態を保つためにこまめに掃除をしましょう。
【汚れの種類別】絨毯の掃除方法
絨毯の汚れを放置するとシミやニオイ、カビやダニの原因になってしまうので、できるだけ早く汚れを落とすようにしましょう。
ここでは汚れの種類別に、化学繊維で作られた絨毯の掃除方法をご紹介します。
化学繊維以外のウールやシルクの絨毯の場合は、「液体がアルカリ性の洗剤」「酸素系漂白剤」は使用できませんので注意が必要です。ウール製品対応の衣料用中性洗剤を使用するか、クリーニング業者に依頼してください。
水溶性の汚れ(絨毯が化学繊維の場合)
油分を含まない水溶性の汚れは、水に溶けやすいので比較的落ちやすいのが特徴です。
絨毯が化学繊維で作られている場合は、食器用中性洗剤でふやかしてから水拭きで仕上げます。
コーヒーやお茶、牛乳、醬油、ソース、ケチャップなど水溶性の汚れの取り方は、次の手順で落としましょう。
1. ティッシュペーパーやキッチンペーパーを使用し、固形の汚れを取り除きます。
2. 濡らして絞った雑巾に、食器用中性洗剤を1~2滴たらしてなじませます。
3. 汚れの周囲から中心に向かって、雑巾で汚れの上から叩きます。
4. 洗剤が残らないように、水拭きで吸い取り、染み抜きする
なお、汚れを落としたあとの絨毯は、しっかり乾かしましょう。乾燥が不十分だと、絨毯と床の間に湿気が溜まり、カビが発生する原因になりますよ!
油性の汚れ(絨毯が化学繊維の場合)
マヨネーズやカレー、チョコレート、クレヨンなど、油性の汚れは水になじみにくいので、酸素系液体漂白剤と重曹で油汚れを分解して落としましょう。
1. 酸素系液体漂白剤20mlに対し重曹大さじ1(15g)を混ぜて洗浄液を作ります。
2. 濡らして絞った雑巾をレンジにかけ、ゴム手袋越しでも伝わる程度の熱さにします。
3. 洗浄液を汚れ部分にかけて少し放置したのち、上から熱い雑巾で叩きます。
4. 汚れ部分に少量の水をかけ、乾いた雑巾で叩きます。
※汚れが落ちない場合は3から繰り返しましょう。
5. 汚れが落ちたあとは、水拭きで洗剤を拭き取って仕上げます。
ただし、漂白剤で色落ちする可能性があるので、目立たないところで試してみることをおすすめします。
嘔吐物の汚れ
嘔吐物の汚れ落としは注意が必要な場合や、ご家庭では対処が難しい場合もあります。
ミルクの吐き戻しや一般的な嘔吐物の場合
固形物などの拭き取れるものは、ティッシュペーパーなどで取り除きましょう。その後、水で濡らしたタオルを固く絞り、絨毯をポンポンと叩くようにして拭き取ります。
嘔吐物が絨毯のなかまで染み込んで汚れや臭いが残ってしまったときは、重曹を使います。
1. 嘔吐した部分が隠れるくらいたっぷりと、重曹をまんべんなく振りかけます。
2. タオルやキッチンペーパーで覆い、半日~1日放置します。
3. 掃除機で重曹を吸い取り、しっかり乾かします。
※日のあたる場所に干すのもおすすめです。
ノロウイルスなど感染の恐れがある場合
ノロウイルスが疑われる場合の嘔吐物は感染の恐れがあるため、処理する際は必ずマスク・手袋を着用します。
使用した雑巾やタオルなどは、ビニール袋に入れて密封してから破棄することが重要です。
嘔吐物を取り除いたあとは、成分に次亜塩素酸ナトリウムが含まれているタイプの漂白剤(塩素濃度約5%)20mlを水5Lで薄めた消毒液で、汚れた部分を拭き取ってください。
お酒に酔って嘔吐した場合
嘔吐物がアルコール成分を含んでいる場合は、固形物や拭き取れるものを取り除いたのち、クリーニング業者に依頼することをおすすめします。
ご家庭での処理だけではニオイが取れないことも多いため、プロのクリーニング業者におまかせしたほうが安心です。
その他の汚れ
その他の汚れも確認しておきましょう。
※すべて、化学繊維の絨毯の場合です。
泥
しっかり乾燥させてから指先で汚れを落とし、絨毯の汚れた部分をブラッシングします。その後、薄めた中性洗剤を布に含ませ、叩くように拭き取り、仕上げに水拭きしましょう。
ガム
ガムを丸めながらつまみ取り、残った部分をアルコールかベンジンで拭き取るようにしましょう。それでも取れない場合は、ドライアイスでガムを固めたあとに叩いて粉々にします。
血
水1リットルに塩1/2カップを溶かした塩水で拭き、ぬるま湯で絞ったタオルや雑巾で仕上げ拭きやスチームをします。
ペットのオシッコなど
尿は塩水またはホウ酸水で拭いたのち、薄めた中性洗剤で仕上げ拭きをします。糞便は取り除き、塩水で拭き取ってから5%のアンモニア水で拭きます。仕上げに中性洗剤を入れたぬるま湯で雑巾を絞って拭きましょう。
普段のお手入れ方法
ここまでは汚れが発生してからの対処方法を紹介してきましたが、普段のお手入れをしっかり行なっておくと、汚れが発生したときの対処が楽になります。
お気に入りの絨毯をきれいな状態で長く使うには、2~3日に1回は掃除をするのが理想といわれていますが、ここでは基本の掃除方法や汚れ対策をご紹介します。
掃除機のかけ方
絨毯の掃除として基本になるのは、毎日の掃除機かけです。あらかじめ絨毯の奥に隠れたゴミやホコリをヘアブラシでかきだしておき、ゆっくりとした速度で、縦と横の2方向から掃除機をかけるのがおすすめです。
また、掃除機では吸い取れないようなゴミや毛には、粘着力を利用して取り除くコロコロを使うとよいでしょう。
絨毯の洗濯方法
常に清潔に保ちたい絨毯やカーペットは自宅で洗濯、またはクリーニングに出します。
自分で洗濯する場合
自宅で洗濯できるのは、洗濯表示に洗濯機や手洗いのマークが付いているもので、洗濯機の容量が十分にある場合です。ウールやシルクの絨毯は自宅で洗うことはできません。
なお、手織り絨毯や、ハグみじゅうたんなどの手仕事絨毯には洗濯表示がついておりません。自宅で洗うことは避け、メーカーが推奨するお手入れ方法に従ってください。
また、洗濯機の容量は、1畳サイズの絨毯で12kg、2畳~3畳サイズは15kg、6畳サイズなら22kgが必要です。無理やり詰め込んで絨毯を傷めないように、しっかり確認しましょう。
洗濯する前にはゴミを取り除き、汚れている部分を外側にして折りたたみ、洗濯ネットに入れます。デリケートに洗ってくれるコースを選択してください。
また、洗濯後は陰干しでしっかり乾燥させてくださいね!
クリーニングに出す場合
洗濯表示に手洗い不可やドライの表示がある絨毯や、洗濯機の容量が足りない場合は、クリーニングに出しましょう。
絨毯の素材がウールや綿、麻などの天然繊維だと、自宅での洗濯不可というものが多いようです。
撥水スプレー・防水スプレーも適宜使う
撥水スプレーや防水スプレーには、水を弾く性質と汚れを付きにくくする効果があるので、絨毯の汚れ防止にも役立ちます。
特にフッ素樹脂が主成分の撥水スプレーは油性の汚れもある程度弾くため、水性・油性の汚れが付きやすいキッチンやリビングなどの絨毯に噴霧するのがおすすめです。
手入れはこまめに行なうことが重要
絨毯の汚れを放置するとシミ・カビ・ダニ・ニオイが発生する原因になる
水溶性・油性・嘔吐物など汚れの種類によって落とし方は異なる
普段からこまめにお手入れすることで汚れ落としも楽になる
自宅で洗濯あるいはクリーニングに出すことで絨毯を清潔に保つ
お気に入りの絨毯も、長く使っていると汚してしまう場面があるものです。そんなときは、できるだけ早く、汚れの種類に合った方法で汚れを落としましょう。カビ防止のため、洗濯後はしっかり乾かすのを忘れずに!
お気に入りの絨毯により一層の愛着が湧くでしょう。
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