本日は、染色していない羊の毛本来の色そのままの原毛(げんもう)ウールのラグの魅力と特長についてご紹介したいと思います。
目次
原毛、ナチュラルヤーンのウールラグの魅力
皆さんがイメージする羊毛…
写真のようなアイボリーや生成り色といった白っぽい色をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
実は羊の毛の色は白やアイボリーだけではありません。
グレーや黒や茶色など、濃い色から薄い色まで様々な毛色の羊がいます。
そんなナチュラルな羊の毛そのままの色を活かしてデザインされたハグみじゅうたんがとても人気です。
染めていない自然のままの風合いが魅力のハグみじゅうたん。
そのナチュラルな風合いに惹かれて選んでくださる方も多くいらっしゃいます。
人気がありすぎて、入荷待ちとなることもしばしば。
原毛のウールラグは、ナチュラルな色や風合いだけでなく、染色した糸で作られたラグよりも弾力があることも人気の理由の一つです。
ハグみじゅうたんの場合、他のデザインに比べて少し厚みもあり、よりふかふかとした感触をお楽しみいただけます。
羊毛の染色について
ハグみじゅうたんに使われる羊毛の染色は、羊の毛を紡いで糸になった状態で染色します。
ウール(羊毛)はとても発色の良い素材です。しっかり染まるととても綺麗な色になるウールですが、発色が良いということは「簡単に染まる」ということではありません。
染めの工程では、染料を溶かした熱湯に何度も糸をつけ、色止めも行います。
ハグみじゅうたん生産地での染色の様子
熱い熱い窯で煮えたぎる熱湯を相手に数時間、時には数日かけて染める・・・とても根気のいる大変な仕事です。
ハグみじゅうたんの生産工程についてご紹介している記事はこちら
手仕事じゅうたん検品の旅 2016年7月②(糸の染色工程)
この染めの工程で、羊毛の糸は熱湯に浸かることで締まります。具体的には、糸が少し細くなります。その為 、染色していない羊毛は、染色したものに比べ糸が太く、毛にコシやハリあります。
原毛の糸により弾力を感じるのはこの為です。
原毛のウールラグの特徴
上述した通り、原毛の糸は染色したものに比べ糸が太い為、ラグを織り上げる時の一目は少しだけ大きくなります。ラグそのものが少しおおらかになるといった感じでしょうか。
その他にも、以下のような特徴があります。
染色した糸に比べ、遊び毛が多い
ウール(羊毛)の糸は羊の毛を撚り合わせて作る為、短い毛の寄り合わせです。「遊び毛」といわれる細かい繊維がでてくる現象は紡績製品には必ずあります。この「遊び毛」が、染色の工程で少し減るのです。糸を熱湯にくぐらせることによって余分な細かい繊維がとれます。その為、染色した糸に比べると、染色していない原毛の糸を使ったラグ・絨緞は遊び毛が多い傾向があるのです。
遊び毛について詳しく解説していますので、こちらも是非ご覧ください。
自然素材の絨毯とセットで出てくる『遊び毛』の正体に迫る!
遊び毛のおかげでウールラグは汚れに強い?
ウールラグや絨緞・カーペットの遊び毛について ~汚れにくさの秘密!
紫外線による色の変化(黄変)
もうひとつの特徴が日光(紫外線)による色の変化を起こすことです。「黄変」と呼ばれる現象です。
白い毛は長く日光にさらされることによって、黄色く変色していきます。この変化は羊毛自体に個体差もありひとくくりには言えませんが、まだまだ解明されていないことも多いそうです。
そして「黄変」は実は白色だけに起こる現象ではなく、茶色や黒などにも起こります。
西日の射す部屋など、日当たりの良い場所で原毛ラグを使う場合は注意が必要です。
羊の置物で比較すると・・・
一見違いはわかりませんが、右が日光に当たっていたもの。
少し黄色くなってきています。
playlist_add_check原毛(げんもう)ウールのラグ・・・染色していないナチュラルな羊毛の絨毯 まとめ
染色していない原毛ウールラグは白やアイボリーだけでなく、グレーや茶色、黒もある
染色していない原毛ウールラグは遊び毛が多く出る傾向がある
染色していない原毛ウールラグの毛足はハリ、コシがあり弾力に富んでいる
染色していない原毛ウールラグは紫外線により「黄変」という変色を起こすことがある
ナチュラルウールのラグ、ちょっと不便なこともありますがそれを補うだけの魅力にあふれています。
ラグを選ぶ時の参考にしてみてはいかがでしょうか。
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