自然素材が見直されてきてはいますが、自然素材の効用を知りつくし、100%使い切っていた時と、今では色々と状況が違っています。
単純に自然素材を使っていれば、自然素材の良さを長く楽しめるかというと、実はそうではないんです。
- 自然素材と人工素材の使い分け
- 木造建築は、木だけで組んだ方が耐久性が高くなる
- ウールのラグも、裏地は付けないメリットがあります
- まとめ
自然素材と人工素材の使い分け
自然素材と人工素材は、それぞれ特徴があり、メリット・デメリットがあります。
自然素材の良さは、使い心地が良く、長持ちする所。デメリットは、大量生産しにくく、高価になりがちな所。
人工素材の良さは、大量生産しやすく、安価な所。デメリットは、作った時がピークで、どんどん劣化してしまう為、長く愛着を持って使う事が難しい所。
また、そもそもの性質が違います。
性質が違う異素材を合わせて使う時は、お互いの性質が反発しない組み合わせであれば、長持ちします。
化繊やプラスチック等の人工素材は日々性能が進化してはいますが、自然素材の持つ性質を完全に再現するのは、まだまだ先だと思いますし、そもそもそこまで行ったら初めから自然素材を使えばいいわけですよね。笑
木造建築は、木だけで組んだ方が耐久性が高くなる
例えば、木造建築って地震や家事などの災害に弱いイメージが一般的かと思いますが……厳密にいうと、逆なんです。
天然乾燥の木材を使い、伝統木工建築の木組みで建てた建物は、地震が起きても衝撃を全体でうまく分散させる為、強いんです。たとえ崩れるとしても耐久時間が長いため、揺れる間に外に逃げる事ができます。
火事が起きても、木は燃えるまでに時間がかかり、また燃えても有毒なガスなどは出ず、水蒸気を含んだ白い煙が出るだけです。ビニールクロスが燃えるとたちまち燃え広がって有毒な煙が出る為、比較すると逃げる猶予が短いです。
伝統木工建築は、木の性質を把握し、最大限利用している為、そのような効果を得ることが出来ます。
そんな伝統木工でも、例えば、法律上仕方がないから金具で接合部を補強する…ということになると、実は逆効果なんです。
地震が起きても、木はしなり、衝撃を逃がします。
そこに金具がくると、木の部分はしなるのに、金属はガッチリ固く、衝撃の分散を邪魔します。
そうなると、建造物全体で力を分散させていたものが、それぞれのパーツで耐える事になり…結果、地震に弱くなってしまうのです。
また、金属は湿気を吸ったり吐いたりできない為、呼吸する木に接着すると、その部分が錆びたりして痛んでしまいます。
木は、木や、木と相性の良い素材と組み合わせると、その性質を100%発揮できます。
ウールのラグも、裏地は付けないメリットがあります
それってウールも同じことなんです。
ウールも湿気を吸って吐いて、呼吸をします。
ウールを絨毯にする時、分厚い布やゴムなどの裏地をつけると、ウールの呼吸を妨げ、湿気の調整がうまくいかなくなります。
調湿ができないと、湿気が溜まります。
湿気が溜まると、ダニにとって居心地の良い環境となり・・・そこに食べかすやフケ等のエサが来れば、喜んで繁殖するでしょう。
その為、ハグみじゅうたんは裏地を付けず、ウールと、内部の糸はコットンと、自然素材だけで作っているんです。
弊社が扱っている滑り止めも、布タイプで、ある程度通気性を確保してあります。
※時折絨毯をめくって風を通してあげると尚良いです。お休み前やお出かけ前に是非お試しください。
まとめ
自然素材の利点を生かすには、自然素材の性質を理解して、その良さを抑えない方法で作ると良いんですね。
物を選ぶとき、そうした視点も含めていただけると、より愛着を持って長く使える物に巡り合えるかもしれませんよ!
自然素材の特徴。天然木は個性豊かなんです!
自然素材だからこそ。経年変化の味わい深さ
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